天皇、皇后両陛下は30日午後、東京都足立区の東京武道館を訪れ、館内で避難生活を送っている東日本大震災の被災者を見舞われた。今回の震災で両陛下が被災者を直接見舞うのは初めて。 ジャンパー姿の天皇陛下は床にひざまずき、被災者一人ひとりに「体に気をつけてね」などと声を掛けた。皇后さまはお年寄りの手を取ったり、顔を近づけたりしながら「眠れますか」などと話し掛け、赤ちゃんの前でにこやかにお手玉を披露する場面もあった。 東京武道館では福島県の約270人を含め、宮城県や岩手県などから来た約290人が避難生活を送っている。館内には50人ほどの被災者がおり、両陛下は50分かけて全員を回った。 家族4人で福島県いわき市から避難している学生鈴木優里菜さん(20)は「優しいお言葉を掛けていただいて安心しました」と話していた。 宮内庁によると、両陛下は今回の震災に深く心を痛めており、一日でも早く被災地を訪れ