イノベーションの創出のために部門横断や会社を越えた多様性の高いメンバーによるプロジェクトを立ち上げる企業は多いが、チームがまとまらず成果が生まれる前に解散となることも少なくない。博報堂のコンサルタントとして数多くのイノベーション・プロジェクトに関わり、「ファシリテーション型リーダーシップ講座」の講師も務める筆者が、多様性時代の新しいリーダーシップについて指摘する。 プロジェクトの成否が 企業の勝敗を決める時代へ 「部門を超えたプロジェクトの成否が企業の勝敗を決めるが、そのためのリーダーがいない。」 ある大手企業の役員のその一言が、ずっと頭を離れなかった。 筆者は広告会社のコンサルタントとして、大手企業の商品開発、ブランディング、企業ビジョン策定などのプロジェクト支援を行っている。これらのプロジェクトは部門横断型で行われることが多い。現場と本社、研究開発と営業など、同じ会社にいながらあまり接