岩手・宮城内陸地震3年追悼「復興見守って」 栗原 献花台に向かって犠牲者の冥福を祈る遺族=14日午前8時43分、栗原市栗駒耕英 死者・行方不明者23人を出した岩手・宮城内陸地震は14日、発生から3年を迎えた。被害が最も大きかった栗原市では地震発生時刻の午前8時43分、防災行政無線のサイレンに合わせ、市民らが黙とうをささげた。 土石流で7人が犠牲になった栗駒耕英の旅館「駒の湯温泉」付近には、遺族ら6人が集まり、旅館があった場所を望む献花台に向かって、追悼の祈りをささげた。 旅館従業員だった母高橋恵子さん=当時(55)=を亡くした会社員菅原恵美さん(34)=栗原市若柳=は家族で訪れ、「悲しみは消えません。母に『いつまでも見守っていてね』と語り掛けました」と話した。 栗原市花山では住民が自宅前に出て、死者・行方不明者が出た浅布地区の崩落事故現場や栗駒山に向かって静かに黙とうした。 午前1
08年の岩手・宮城内陸地震で被害を受けた宮城県栗原市が、東日本大震災の沿岸被災地を支えている。市民がボランティアに出向き、市は避難者を受け入れている。死者17人、行方不明6人の地震から14日で3年。主力産業の観光が大震災の風評被害に遭うなど復興への歩みは道半ばだが、住民は「沿岸被災地への励ましは自分たちの復興につながる」と信じて歩んでいる。 「被災を体験した立場から力になりたい」。同市の自然体験施設職員、菅原茉衣子(まいこ)さん(27)は数回、同県石巻市などで家屋清掃のボランティア活動に携わった。内陸地震では最大163人が仮設住宅に入った栗原市。今は、津波被害を受けた同県南三陸町から避難者12人を受け入れている。 内陸と沿岸を同時に支える試みも。3年前も今回も、それぞれ被災地に入りボランティアをした千葉県船橋市の生協職員、菅原幸司さん(41)は、関東から沿岸に入るボランティアに7月から栗原
2008年6月の岩手・宮城内陸地震で崩落した一関市厳美町の祭畤(まつるべ)大橋(国道342号)の新しい橋が18日正午、開通した。開通式には、地元住民や自治体関係者ら約150人が参加して、約2年半ぶりの本格復旧を祝った。 新橋は、崩落した旧祭畤大橋から上流約150メートルに完成。全長115メートル、幅9メートル、高さ40メートル。開通式で勝部修市長は「この祭畤大橋は地震からの完全復興のシンボルとして多くの人に愛されると思う。かかわった皆さんに感謝します」と祝辞を述べ、近くに整備した災害遺構「祭畤被災地展望の丘」が除幕された。丘には崩落した旧橋の橋げたの一部や地震の説明板などが展示され、防災学習の場となる。
国道398号の全線開通を前に、温湯ゲートをパレードする車両=18日午前、宮城県栗原市、小宮路勝撮影 2008年6月に発生した岩手・宮城内陸地震で被災し、宮城県栗原市内の約12キロで続いていた国道398号の通行規制が解除され、18日、全線開通した。国道が走る栗駒山周辺の紅葉シーズンを来月初旬に控え、宮城・秋田両県を結ぶ「動脈」の復活に、地元は復興への期待を寄せている。 被災時、国道の宮城県側は県境から約25キロ区間で交通が遮断され、徐々に復旧。2年3カ月ぶりの全線開通となったが、後遺症の解消には至っておらず、通行規制が解除された周辺も含め、4軒ある温泉宿のうち営業しているのは昨年10月に再開した1軒だけ。キノコ採りや紅葉狩り、渓谷巡りの行楽客がどれだけ戻るかが復興へのかぎとなる。 開通式典には、宮城県の村井嘉浩知事と秋田県の堀井啓一副知事、栗原市の佐藤勇市長、秋田県湯沢市の斉藤光喜市長
08年6月の岩手・宮城内陸地震で、震源地に近い岩手県奥州市衣川区の自殺者が、地震後数カ月間で急増していたことが分かった。被災との関係は不明だが、専門家は「複合要因がある自殺に、地震が影響したことは十分考えられる」と指摘する。阪神大震災や新潟県中越地震などの国内の地震で自殺率が急増した統計はなく、被災住民の心のケアのあり方に一石を投じそうだ。【狩野智彦】 市や県の関係者などによると、区内の自殺者は、合併前の衣川村時代を含め例年0~1人だった。だが、地震後の08年6月末~09年3月、少なくとも10~70代の計7人(男6人、女1人)が命を絶った。うつ病の兆候があったり、生活が苦しかった自殺者が多いという。 また、地震後1カ月間、多くの住民が不眠や意欲低下などを医師らに訴え、区内469世帯1255人(当時)中、11.6%の145人が「継続的なフォローが必要」と診断されている。このため、県や市などは
08年6月の岩手・宮城内陸地震で土砂崩れなどが起き、通行止めとなっていた栗原市の県道築館栗駒公園線と国道398号について、県はそれぞれ9月17日と18日に全面開通させることを決めた。両道路の開通は地震発生以来2年3カ月ぶりで、観光面の復興にも弾みがつきそうだ。 県によると、県道築館栗駒公園線は栗駒耕英地区に通じる主要道路だが、大規模な土砂崩れで寸断され、現在も6・6キロが通行止めとなっている。代替道路として市道馬場駒の湯線を使用しているが、県道が開通すれば耕英までの所要時間は大幅に短縮される。 また、秋田県に通じる国道398号も土砂崩れや地割れが複数個所で発生し、花山温湯地区から花山湯浜地区までの12キロが通行止めとなっている。 好天続きで復旧工事が順調に進んだため、9月末の当初予定を前倒しすることとなった。秋の行楽シーズンを前に主要道路が開通することで、登山や温泉目当ての観光客が多く訪れ
栗原・花山で復興住宅が完成 仮設、今月末で解体終了 2010年8月11日(水)11:00 (河北新報) 岩手・宮城内陸地震で自宅を失い自力再建が困難な被災者向けに、栗原市が同市花山で整備していた市営「復興住宅」2棟のうち1棟が完成し、10日、現地で引き渡し式が行われた。同日、引っ越しも行われ、避難勧告が続き、入居延長が特例的に認められた1世帯(5人)を除き、仮設住宅からの退去が完了した。 復興住宅は木造平屋の3DK(床面積約58平方メートル)。高齢者生活福祉センター「湖畔の里」隣の仮設住宅があった市有地にできた。入居したのは、団体職員三塚良子さん(61)、長女の市臨時職員ひろみさん(35)、良子さんの母昭子さん(83)の3人家族。 引き渡し式で佐藤勇市長は「苦難の2年間だったと思う。これからも生活復興に向けて大変だと思うが、市もしっかり支えたい」と激励した。 ひろみさんは「思った以上
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く