台湾の鉄道管理局は7日、昭和天皇が皇太子時代の1923年、台湾訪問の際に利用した貴賓車「天皇花車」など日本統治時代の木造の鉄道車両2両を公開した。 公開は2004年、09年に次いで3回目。1887年の台湾最初の鉄道着工記念日(6月9日)を祝う行事として、車両を保管する北部・基隆市の特別車庫で行われた。 天皇花車は1912年に完成。もう一つの車両は1904年に完成した「総督花車」で、当時の台湾総督が巡視の際に利用した。いずれもレールを走ることはできなくなったが、内装は今も使えそうなほど良い保存状態だ。 特に天皇花車は、内装に当時の著名画家、川端玉章(1842~1913年)の蒔絵やステンドグラス、彫刻などを用いた豪華なつくりで、見学に訪れた鉄道ファンらが熱心に見入っていた。(共同)