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ブックマーク / book.asahi.com (2)

  • 原武史「団地の空間政治学」書評 戦後の地下水脈、掘り起こす発見|好書好日

    高度成長期に燦然と輝いていた団地文化とは何だったのか? 今日の団地の高齢化や孤独死問題が生じた淵源を、コミュニティ志向の衰退と個人主義台頭の歴史に探り、知られざる政治思想… 団地の空間政治学 レッドアローとスターハウス [著]原武史 昨年まで大阪の千里ニュータウンに暮らしていた。単身赴任ということもあって、10年暮らしても、その地域コミュニティの一員であるという感覚に浸ることはついになかった。床屋の親父(おやじ)とは昵懇(じっこん)になったが、スーパーマーケットのレジ係やキヨスクの店員さんと立ち話をすることもなく、隣人と接触するのは、ゴミ収集日という、よりによって行政によって設定された機会だけだった。関係を紡ぎだそうと動かなかったら、どんどんじぶんのうちに陥没してしまいそうな、そんな生活だった。 こうした暮らしのなかでなんかヘンだなと思いながら問いつめられなかった二つの通説、それがこの

    原武史「団地の空間政治学」書評 戦後の地下水脈、掘り起こす発見|好書好日
  • 【レビュー・書評】ナショナリズムと想像力 [著]ガヤトリ・C・スピヴァク - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    ナショナリズムと想像力 [著]ガヤトリ・C・スピヴァク[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)[掲載]2011年6月12日著者:ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク  出版社:青土社 価格:¥ 1,680 ■市民国家への「脱皮」は可能か 自由や平等、民主主義などの諸価値を実現するためには、ナショナリズムの想像力こそ有用だとする「リベラル・ナショナリズム」論に注目が集まっている。セーフティーネットが崩壊する中、再配分への動機づけとして「同胞への愛着や信頼」を活用しようというのだ。社会民主主義者のようなリベラリストが、ナショナリズムの機能を再発見しようとしている。 しかし、スピヴァクの主張は異なる。彼女は国家による再配分を維持・強化しながら、ナショナリズムを放棄する道を模索する。 現在の国家は、ネイション・ステイト(国民国家)という形態をとる。これは国民主権の実現

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