『リアリズムの宿』『リンダ リンダ リンダ』などで、2000年代前半に気鋭の若手監督として注目を浴びた山下敦弘監督も、この2016年の8月で、ついに40歳。 もともと、『天然コケッコー』『マイ・バック・ページ』『苦役列車』など、作品ごとに、異なった世界を見せてくれる山下監督だが、最新作では、また新境地を見せてくれた。 最新作『オーバー・フェンス』は、孤高の作家・佐藤泰志原作の函館三部作・最終章という位置づけで作られた作品。 熊切和嘉監督『海炭市叙景』、呉美保監督『そこのみにて光輝く』という評価の高い作品に続くということで注目度も高い。 オダギリジョー演じる白岩は、東京で働く会社員だったが、離婚をしたのち、故郷・函館に戻ってきて、今は職業訓練校に通う無職の身。そして、蒼井優演じる、鳥になりたいと願うホステス・聡と出会い……というストーリーだ。 音声ではこれまでの作品を、記事では最新作について