サブタイトル[ロマンスの休日] 前節 創作幻視小説版「夢兄妹寝物語」 2003年10月 第10話 第1節 - 玖足手帖-アニメ&創作- 前書き: 千鳥:だって辛いでしょ? 冷めたとき最悪だよ だって兄キだもん 吉田基已『恋風』 逢う魔が時の峠道 つづら折れの林道の林を挟んで、上の道にサイドバイクロンの頭令そらの一党、下の道に白い個人タクシーとその前を塞ぐアーマード・ベンツの黒い巨体。そらがロザリオを目の前にかざし、その透明な重力レンズを望遠鏡にして盗み見、見下ろせば、タクシーの運転手の壮年の男はハンドルを抱えて頭を伏せ、そこから降りた金髪の女が黒服サングラスの男と言い争っている。その声も宇宙人が拾い、ロザリオを介してそらの耳に入れる。 そら「イタリア語っぽいけど、よくわからない。ロザリオ、翻訳しなさい」 ロザリオ「了解し、実行します」 顔の前に浮かんだ拡大画像に目を凝らせば、プラチナブロン