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2014年6月14日のブックマーク (9件)

  • 義務としての戦争の恐怖―機動戦士Vガンダム 第1話「白いモビルスーツ」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    機動戦士Vガンダム DVDメモリアルボックス 今作が作られてから21周年であるが、そんな半端な数字と無関係にこの連続レビューを開始する。当時の「毎週金曜夕方放送」にできる限りテンポを合わせる予定である。 ■ストーリー 汚染された地球を脱したはずの人々は未だ戦いを止められなかった。そして今ユーゴスラビアを思わせる街ウーイックが戦火につつまれる。主人公の少年ウッソはこれを守るためにモビルスーツを駆る。 一方少女カテジナは「こんな街など燃えてしまってせいせいした、市民は特権階級にしがみつく堕落した存在」などとカルト宗教信者じみた感想を持つのだった。 ■コメント 来第4話として製作されたため若干コメントし難いエピソードである。早い段階に盛り上がるのは確かに良いが、それにしても前提となる情報が少なすぎる上に作中用語も多すぎる。最近のアメリカのドラマはこれに近い後から理由付けするような手法がとられて

    義務としての戦争の恐怖―機動戦士Vガンダム 第1話「白いモビルスーツ」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    「幼児の名前はカレルレン(カルルマン)。エンジェルハイロゥと「幼年期の終わり」はこの段階ですでにはっきりと目標として定められている。」
  • 本来の第1話―機動戦士Vガンダム 第2話「マシンと会った日」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    HGUC 1/144 LM312V04 ヴィクトリーガンダム (機動戦士Vガンダム) ■ストーリー 「こんなもののパイロットにさせられてしまったら、カサレリアでお母さんやお父さんが帰ってくるのを待つことなんてできないのよ、ウッソ」とシャクティ。 一方その頃パラグライダーを飛ばしていたウッソはイエロージャケットのクロノクルが操るマシンにひっかかり、コクピットに入り込んでの殴り合いによりシャッコーを奪い取り、さらにはモビルスーツの操り方までも習熟してしまうのだった。 ■コメント シャクティは闘争に加わる必要が無くしがらみもないせいか、誰よりも状況が見えている。 マシンの操り方を「覚えてしまう」という描き方は、人類史の問題に対する究極的解決法として「争うこと心を持たない人に作り替える」エンジェルハイロゥを出現させる伏線にもなる要素だろうか。 ウッソのクロノクルに対する「宇宙にいる奴は宇宙にいろ!

    本来の第1話―機動戦士Vガンダム 第2話「マシンと会った日」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    ”マシンの操り方を「覚えてしまう」という描き方は、人類史の問題に対するエンジェルハイロゥを出現させる伏線にもなる要素”
  • 冷酷無比―機動戦士Vガンダム 第3話「ウッソの戦い」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー 燃えるウーイックの街を遠目に見て駆けつけたウッソを待っていたのは、イエロージャケットのマシンに対するレジスタンスの憎しみの決死攻撃であった。このウッソの恐怖さえもイエロージャケット兵が操るゾロが行った殺戮により塗りつぶされてしまうのだった。そしてさらにこれのパイロットまでもが、レジスタンスの自爆攻撃をきっかけに機体から脱出した所をたちまち射殺されてしまうのである。 恐怖と暴力に満たされた世界である。 この混乱に乗じて、家族の行いの汚さに嫌気がさしたカテジナはリガ・ミリティアの人々に合流する。 ■コメント 和平どころか対話の余地さえ残っておらず何の救いも見込めない状況である。物語として行きすぎていて単調になってしまうのではないかという危惧さえ抱くほどだ。ウッソとカテジナの廃墟からの脱出行ではちょっとしたギャグも入っているが全くそんな空気ではない。 戦闘もマシンの機関部を爆発させ

    冷酷無比―機動戦士Vガンダム 第3話「ウッソの戦い」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    自爆攻撃で破壊されたモビルスーツから脱出したパイロットが民衆に虐殺される宇宙戦国時代の末法ぶり
  • 深入りしてはならない―機動戦士Vガンダム 第4話「戦いは誰のために」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー 電子装備を求めるリガ・ミリティアの人々は、ウッソ家の地下で広大なコンピュータルームとシミュレータを披露されるのだった。これにより彼がモビルスーツを操れたのは一人で訓練を行っていたためであると分かる。 その後再びイエロージャケットと接触したリガ・ミリティアであるが、ここでウッソは初めて敵をひとり殺すことになる。 「爆発はしなかったけど‥‥!」 ショックを受けても敵はまだもう一機。今作では人を殺したという感傷に浸っている暇などないのである。 ■コメント この世界で銃を取りゲリラへの道を選ぶ重みがよく分かっていないのはウッソただ一人である。気がついた時には取り返しが付かない所まで深入りしてしまうのであろう。このギャップと先行きへの不安感が魅力的だ。 移動するリガ・ミリティアの人々に対し「カサレリアから離れなければ生きていける」と語るシャクティの地に足が着いた強さと、それに対しぐっと

    深入りしてはならない―機動戦士Vガンダム 第4話「戦いは誰のために」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    ”ゲリラへの道を選ぶ重みがよく分かっていないのはウッソただ一人である。気がついた時には取り返しが付かない所まで”
  • 機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」付 デーヴ・グロスマン「戦争における人殺しの心理学」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫) 作者:デーヴ グロスマン発売日: 2004/05/01メディア: 文庫 人は殺人をしなければならなくなった時何を考え、どう合理化するのか?を書いた。 人は殺されることより殺すことに抵抗を感じて、第二次世界大戦中発砲した兵士はわずか15〜20%、南北戦争では白目が見える距離にいる敵軍と延延撃ちあいをしても、ちゃんと撃ち殺せるよう狙わなかったせいで戦死者は殆ど出なかったけれど、躊躇する暇もなく反射的に撃つよう教育することでベトナムでは95%以上の発砲率になったという話 第二次世界大戦帰還兵は皆から英雄とたたえられたので自分の過去の殺人を合理化できてPTSD等の悩みも比較的少なかったけれど、ベトナムでは殺人者と罵られたせいでたいへん深い傷になったということ 現代の暗視装置を使っての戦闘は、敵との精神的距離を遠くしてトラウマを抑える効果があると

    機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」付 デーヴ・グロスマン「戦争における人殺しの心理学」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    「発砲率の話」は富野監督の対談集「ガンダム世代への提言」1巻山崖俊子氏との対談に出ていますね(「教えてください」にはあるが「提言」では規制された模様)
  • 殺意の距離感―機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー Vガンダムを操るウッソはその細やかな操縦技術でオデロたちをからかう。これは年相応の他愛のなさであるが、素晴らしい才能の証明でもある。機体の搬送先のリガ・ミリティアの工場でも皆がウッソの才能を信じている。 このまま部隊に戦力として溶け込んでしまいそうなウッソに対しカテジナは「怖い人にだけはならないでね」と諭し、マーベットらに対し「殺し合いは大人たちだけでやればいいんですよ」と反抗するが「頭でっかちの子供が!」「ウッソにはもっと大事な役割があってね‥‥」といなされる。ウッソ人は「みんなに死んで欲しくない」と再出撃しマーベットは「この(士気旺盛な)心が宝である」と発言するのだが、おばさんはカテジナに対し「間違ってはいないよ‥‥」と慰めもする。 一方その間、シャクティはカルルマンと共に散歩に出ていた。ふと歌った「ひなげしの旅の向こうに」を聞いたクロノクルは姉が歌うのを聞いた覚えがあ

    殺意の距離感―機動戦士Vガンダム 第5話「ゴッゾーラの反撃」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    「ギロチン」は  「殺意を持たないままに殺戮を行えるもの」  という一つのテーマ
  • 騎士道を持つ人―機動戦士Vガンダム 第6話「戦士のかがやき」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー 空襲に来たワタリー隊を迎撃するウッソのコアファイター。 リガ・ミリティアの対空砲による支援を受けて時間を稼ぎ、ハンガーとブーツを装備してガンダムの姿となり撃退に成功する。 この交戦の最中、ワタリー隊には機体損傷による墜落の恐怖からパニックに陥るものが現れた。「ベイルアウトしろ」という命令さえ聞けない彼をワタリーは「戦士が死を逸れてどうする!」と斬り捨てる。 地上軍側では潜入者クロノクルがカテジナとオイ・ニュング伯爵を誘拐し脱出する。 イエロージャケット陣営は合流に成功するのであるが、クロノクルはワタリー隊の兵から「カテジナを連れてきたのは個人的楽しみのためである」「他人が戦闘している間にこんなことを」「女王の弟だからといって特別扱いはしない」などとしつこく罵倒される。この見苦しい者までもワタリーは処刑して見せる。 「騎士道など、所詮は理想でありますよ」と言ってみせはするのだが

    騎士道を持つ人―機動戦士Vガンダム 第6話「戦士のかがやき」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    ”こんなシリーズであるが脚本家はキッズ向け作品関係者がほとんどである。その齟齬から富野由悠季が脚本は叩き台程度という立場を取るようになる”
  • 「良識ある人」とは何か―機動戦士Vガンダム 第7話「ギロチンの音」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー カサレリアの森で静かに暮らすシャクティとカルルマンの元にバイクの音が響き渡る。イエロージャケットの隊から捜索に派遣されているバイク乗りのドゥカー・イク大尉の部隊である。 彼らがクロノクルを回収している頃、ウッソたちはリガ・ミリティアから離れて故郷カサレリアに帰ろうとする。だが、ワッパでの移動中ドゥカー・イク隊により誰何を受ける。これは誤魔化して切り抜けるのだが、リガ・ミリティアのカミオンが捜索対象になっていると知らせずにはいられないため戻ることにするのだった。 そして彼らはカミオン隊とドゥカー・イク隊の戦いが始まる頃に到着し、ウッソはマーベットが運んできたコアファイターに乗り換えて防衛戦に加わる。この機体のみでは非武装だが、すぐにカミオン隊がブーツを射出しビーム砲を装備させ対地攻撃機となる。 ウッソ機の猛烈な射撃をかわしながら「旧世紀以来のバイク乗りの伝統の復活を願う私がこ

    「良識ある人」とは何か―機動戦士Vガンダム 第7話「ギロチンの音」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    主人公の周りの人の方が、敵組織よりも狂っているという善悪や因果関係の相対化がある
  • 力が導かれない―機動戦士Vガンダム 第8話「激闘!波状攻撃」 - 放課後は 第二螺旋階段で

    ■ストーリー 「オイ・ニュング伯爵はギロチン台にかけられて、ウッソは、いてはならない所にいる自分を見つけていた」 ギロチンの悪夢にうなされるウッソはカサレリアに逃げ帰ろうとする。だがリガ・ミリティアの人々はニュータイプの才能を惜しんでそれを引き留めようとするのだった。 一方その頃、ザンスカールの基地ではカテジナが朝日に照らされるモビルスーツに見入っていた。クロノクルに話しかけられると「きれいですね、マシン」と答えるのである。ここで戦いに魅入られることが運命づけらたのだろうか。 カサレリアに帰り着いたウッソとシャクティの小屋では、マリアおばさんの写真が偶然落ちてくる。ウッソはそれを見て「TVで見たザンスカール帝国の女王に似ている?」と疑問を持つのだが、この追求は脅威を知らせる犬の鳴き声により中断されるのだった。 「みんな殺されちゃうよ……!」と恐慌状態のウッソはワッパで駆け出し、パラグライダ

    力が導かれない―機動戦士Vガンダム 第8話「激闘!波状攻撃」 - 放課後は 第二螺旋階段で
    nuryouguda
    nuryouguda 2014/06/14
    ”ウッソがリガ・ミリティアから一度離れるこのエピソードは、機動戦士ガンダムの第19話から第20話に対応している”なるほど自己批評的