『さぁ……始まりましたランカーバトル。今回は『スマートボア』とその乗機<スクラップフライⅡ>は突然の棄権。 代わりに『キングブッカー』と相対するのは新人最速で『ルーキースレイヤー』を下しランキング急上昇中のパイロット『ブルーローズ』! 最新鋭兵器で身を固めたスーパーエリートを前に、『キングブッカー』とその乗機<デッドロール140世>はどのような負け姿をさらすのか!』 司会進行のアナウンスを操縦席の中で聞く――いつもなら『うっせぇ!! いつもいつも負ける前提で話しやがってよぉ~~?! 今日こそ俺様の新たな快進撃が始まるんだぜぇ!』と叫び返すところだが――今回ばかりはキング=『キングブッカー』も言葉に力が入らない。 丹念な準備を重ね、演出を考えてきた……そのすべてが徒労に終わる失望は言葉にはしがたい。 機体構成(アセンブリ)も適当の極み=以前リザとの練習で設計した重火力のタンク型をそのまま持っ