ベートーヴェンの生涯の親友ヴェーゲラー リア充だったベートーヴェンの青年時代 母を失い、父は酒に溺れ、弟たちの一家の扶養責任まで負った青年ベートーヴェンは、まさにどん底状態でしたが、このボン時代は彼の人格形成、そして後の偉大な創造にとってかけがえのない時期となりました。 ベートーヴェンの人生を貫く不屈の意思は、この時期に育まれたといえるでしょう。 そして、天は、自ら助く者を助く。 この時期に得られた幅広い交友と学習、経験は、偶然の賜物としてはあまりに貴重でした。 運命は彼に天与の才能と、それを伸ばす恵まれた環境を与えたのです。 まずは、生涯の親友となる、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー(1765-1848)との出会い。 彼は、ベートーヴェンより5歳年上で、出会った当時は17、8歳の医学生でした。 後にボン大学の医学部教授から学長まで務めた秀才で、ベートーヴェンの死後にその思い出を出版しま