ガラスの天井ならぬピンクの天井 5月半ばの全米プロフットボールリーグ(NFL)ドラフト会議で、大学在学中に同性愛者であることを告白したマイケル・サムがラムズに指名された。現役のアメフト選手がカミングアウトしたのは初めてで、その選手をプロチームが指名したのも初めてだ。 マッチョで汗臭い男のスポーツの代表格ともいえるアメフトの世界でこうなのだから、アメリカ社会はさぞかし同性愛者に寛容になりつつあるに違いないと思うかもしれない。 だが大きな例外が少なくともひとつある。企業だ。規模で見たアメリカのトップ1000企業で、同性愛者であることをオープンにしている最高経営責任者(CEO)はほとんどいない。 プライベートではカミングアウトしている経営者がいるかもしれないし、周囲には同性愛者だと思われている経営者はいるかもしれない。だがサムのように同性愛者であることを明言している経営者はひとりもいない。それは