「夏になると当時に引き戻されるんですよ。(日本航空のジャンボ機の)墜落直前にヘッドホンを通じて耳に届いた、パイロットの『ああっ』という悲鳴のような声が忘れられない」 西日本のある空港で、男性(54)は言葉を選び、語り出した。 25年前の夏。東京航空交通管制部(埼玉県所沢市)の管制官として、上空の航空機と交信していた。8月12日も普段と変わらない一日だった。 当時29歳。管制官になって8年目だった。先輩管制官らと「関東南セクター」という空域を担当する勤務に夕方からつき、管制卓に着席した。羽田への到着便が増える時間帯。「そろそろ忙しくなるぞ」と思った矢先だった。 ■午後6時24分47秒 「ブーッ」。管制室内にブザー音が鳴り響く。レーダー画面の日航123便の機影に、緊急事態(エマージェンシー)を示す「EMG」の文字が点滅し始めた。乗客と乗員計524人。午後6時12分に羽田空港を離陸し、大
■謎の球体飛行船 この奇妙なイラストは何か?じつは「飛行船」なのである。それも、模型やラジコンではなく、ホンモノ。上が飛行船の正面図で、下がは側面図である。それにしても、見るからに異形。ジュール・ヴェルヌの小説に出てきそうな夢ふくらむ飛行船だ。 この異形の飛行船を開発したのは、フレデリックファーガソン社長率いるカナダのバンデューゼン社。飛行船の大きさは18階建てビルに相当し、60トンの貨物を運べる(はずだった)。しかも、最高速度は時速120km、航続距離は800kmとスペックもなかなかのもの。 ヘリコプターが積める荷物は15トン程度なので、重量貨物の輸送を一変させる(はずだった)。世界の航空技術者たちも「100年先をいく飛行船」と絶賛したものだった。 この飛行船のユニークな点は、球体を回転させることで浮遊すること。球体を回転させながら、水平移動すると、 「球体の下部の圧力>球体の上部の圧力
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