安倍首相の従軍慰安婦問題についての発言が話題になっています。この本は戦時中、日本海軍特別陸戦隊指定の軍属〈ご用達〉の慰安所を経営していた父親を持つ息子が、かつての思い出を記したものです。当時の上海で最大規模であったこの慰安所には、日本女性10人、朝鮮女性10人、中国女性20人あまりがおり、まさに泥沼地獄といった様子であったと表現しています。 以下に本文記述の一部を紹介します。 「一番最初に印象に残っていることは、女の子の足ですね。病気で死にかけの足。何気なしに二階に上がって、一番奥の部屋に行き、そこの誰かが寝ていると聞かされていたんで、それにまた興味があって、のぞいて見たんです。恐ろしかったですよ、腫れ上がっているんです。色はいやに黄色くて、不気味な腫れ方で、普通の女性の足の倍近くはありました。(親父は)『病気で寝ている。お客もとられへん』と言っていました。(中略)その人は一週間か十日ほど