■成人に達しても他人と交われない「ひきこもり」が話題になっている。仕事であれ遊びであれ、他人とコミュニケーションするのが辛いので、自宅の部屋にこもって外に出ることができなくなる現象である。九〇年代に入るころから急に目立つようになってきた。 ■インターネット上には、こういう「ひきこもり系」の人たちが開いているホームページが数百も存在する。昨年のインターネット毒物配布事件で青酸化合物配布の舞台となった「ドクター・キリコの診察室」もそのうちの一つで、以前からネット界では評判だった。 ■「ひきこもり系」ホームページには「精神系(こころ系)」と「自殺系」の二種類がある。前者は「どうすれば楽に生きられるか」を、後者は「どうすれば楽に死ねるか」を問題にしていて、ホームページ上の電子掲示板は多くの訪問者でにぎわっている。 ■対照的な両者だが、共通してクスリの話題が多い。それぞれ、楽に生きるための、楽に死ぬ