発端は12月25日に群馬県中央児童相談所の玄関先に新品のランドセル10個が「伊達直人」と記した紙片と共に置かれていたことによる。 「伊達直人」とは梶原一騎原作の漫画『タイガーマスク』の主人公の名前であり、孤児院出身の彼が覆面レスラー・タイガーマスクであることを伏せながら、自分が育った孤児院にファイトマネーを贈り続けることから、何者かがその名前を借りたと思われる。 その後、寄付行為はどんどん拡大し、各地の児童養護施設や児童相談所に、ランドセルだけでなくエンピツやノート等の文房具や文具券、さらには野菜、焼き豚、カニ、米といった食料品、ついには現金や金塊まで届けられて、名前も「矢吹丈」から「坂本竜馬」まで思いつく限りの「覆面」が用いられている。 「タイガーマスク現象」は今や全国に広がり、寄付は1000件を超えて、とどまるところを知らない活況を呈している。 ★ ★ ★ ★