漫才師の若井ぼんさん(68)が理事長を務めるNPO法人が、国の交付金を受けて2009年から奈良県桜井市で運営していた文化施設を経営不振を理由に閉鎖した。 事業がこのまま頓挫すると、市が代わりに国へ交付金を返還しなければならなくなるため、市は施設の運営を引き継いだが、専門家からは、市の見通しの甘さを指摘する声が出ている。 NPO法人「笑集会(しょうしゅうかい)」(大阪市中央区)が2009年12月から、「お笑いを通じた健康づくりの場」としてJR・近鉄桜井駅南口の商店街で営業していた「お笑い来(る)~夢(む)」。昨年7月に閉鎖された。 笑集会は1962年に漫才コンビ「若井ぼん・はやと」でデビュー、「しっつれいしました」のギャグで人気を博した若井理事長が中心となり、03年に設立した。施設の開設は、若井理事長が桜井市に公演で立ち寄った際、当時の市長に提案して実現。空き店舗を活用し、厚生労働省の「地域