ドーナツの本場であるアメリカ発祥の「クリスピー・クリーム・ドーナツ」(以下、クリスピー)。日本に上陸した2006年当時、東京・新宿サザンテラスの1号店には長蛇の列ができるなど、おおいに話題を呼んだ。 ところが、その人気チェーンの店舗数が、ここにきて激減。15年11月には全国で64店舗を展開していたが、その後は閉店が相次ぎ、現在は47店舗に減っている(6月末時点)。 背景には、健康志向の高まりなどによって、クリスピーの甘すぎるドーナツが敬遠され始めたことがある。実際、ドーナツは肥満の原因になるどころか、とんでもない健康被害を引き起こす可能性がある食べ物だ。 アメリカでは規制のトランス脂肪酸を使用 ただでさえ体に悪そうなドーナツだが、「クリスピーの場合はトランス脂肪酸が含まれていることが問題です」と語るのは、管理栄養士のAさんだ。 トランス脂肪酸とは、植物性油を化学的に乳化させた時にできる油脂