映画『怪しい彼女』は70歳にならんとする頑固ババアが不思議な写真館に立ち寄ったことにより20歳の娘の姿へと生まれ変わり、様々な騒動を巻き起こす、という物語である。一種のファンタジーではあるが、老いるということ、家族の在り方、女というものの人生、それらが交錯した非常に優れたシナリオを持つ作品として完成している。もともとは2014年に『수상한 그녀(邦題:怪しい彼女)』として韓国で製作され社会現象となるほど大ヒットを飛ばした作品であり、その後中国、ベトナム、日本でもリメイクされるほどであった。その勢いは止まらず、インドネシア、タイ、インド、さらにドイツ、アメリカでもリメイクの話があるらしい(個人的にはインド版が超楽しみ)。 そんな『怪しい彼女』のオリジナル+リメイク作4本を見比べようと思ったのは、「アジアの4つの国で一つの物語モチーフを展開するとどういった差異が出るのだろう?それぞれの国の"ア