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ブックマーク / jupiter-novels.sakura.ne.jp (1)

  • 斜陽の格子

    寧々(ねね)は悲しくはなかった。 どうして自分が、こんな格子戸と板張りの狭い部屋に閉じ込められているのか、充分に心得ているからだ。 しかも今日は「初日」ということで、大好きな「兄」も側に付いていてくれることになっている。 ここ中国は雲南省の山奥―――。とある狭い盆地の小さな村に、寧々は家族と共に暮らしている。父と母、そして兄と弟の五人家族である。 およそ十人以上の大所帯が当たり前であるこの地方の農家にしては、実に小さな家庭ではある。が、近隣には親類縁者が実に多く、村に暮らしているすべての人が寧々の家族と同じ「朴(ぼく)」の名字なのだ。  「朴 寧々」 十三歳。 愛らしいパチリとした瞳に長い黒髪―――。透けるように白くて極め細かな素肌―――。既に十三歳にして、「あどけなさ」ゆえの「可憐さ」と、萌え始めた「乙女の息吹」を混在させ始めている彼女は、村でも評判の美少女であり、心優しく控えめな性格で

    okne
    okne 2009/03/04
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