京都府南丹市美山町芦生を流れる美山川の環境保全について、宿泊やガイドツアーの拠点「芦生山の家」の岡佑平館長(44)が講演した。源流域の森林で深刻なシカの食害が川に及ぼす影響や、河原への植樹など水辺の再生を報告し、「川を豊かにする手作りの活動を広げたい」と語った。 岡さんは大阪府出身で、2007年に同町へ移住。原生的な森が広がる芦生で自然体験などを企画してきた。 講演では、シカの食害で山の下草が失われた上、砂が流出して川底にたまったと説明。魚の種類や量も減ったといい「森の変化は水質、生き物にも影響する」と強調した。 昔と今の写真を投影し、河原の植物がシカの影響で姿を消したと説明。水辺に稚魚や蛍の幼虫のすみかを造ろうと、18年にネコヤナギを植え始めた。食害対策に頭を悩ませながらも育ってきたという。 川の中に石積み列を斜めに設ける「バーブ工」も紹介した。栄養の豊富な落ち葉がたまって虫が集まり、そ