グーグルとついているが、いわゆるグーグル本(グーグルという企業の説明や、検索エンジンの解説)では全くない。グーグルの登場回数もわずかである。要は、日本の閉塞状況を打ち破るために、どのように行動すべきかという著者の処方箋を述べたもので、グーグルはその象徴として名前を出されているだけ。要は規制を緩和し、グーグルのように法的リスクを恐れずに行動せよ、といいたいようだ。 日経の中堅記者が豊富な取材を基に書いたものなので、勉強になるところはもちろんあるが、論旨はどこかで聞いたようなものばかり。「御説ごもっとも」で終わってしまう。なぜなんだろう。著者が大手新聞社という既得権益に守られていて、評論家風にあおっているだけだからか。 われわれ日本人は概して、チェルノブイリ原発について、詳しいことは知らない。それにはもちろん、情報を隠ぺいしたソ連・ロシア政府の責任が大きいが、こうした詳しい本が出ている以上、読