秋篠宮家から離脱した小室眞子さんの結婚で、皇族のあり方に改めて注目が集まっています。祝賀行事もなく一時金も辞退する異例の展開。特に論議を呼んでいるのが、皇族の公私の別や女性皇族の問題です。皇室の将来像をどう描くのか。君塚直隆・関東学院大教授に、皇室を考えるヒントともなりそうな欧州王室の実情を聞きました。 <君主制> 世界約200カ国のうち、君主制を採る国は28カ国。17〜18世紀のフランスは君主が絶対的な権力を握る絶対君主制だったが、現在、英国、北欧、ベネルクス3国などでは議会を王権より優先させ、「君臨すれども統治しない」立憲君主制が定着している。日本は戦前、天皇に大権を保障していたが、戦後、民主主義と共存する象徴天皇制となった。