秋──と言うには、まだまだ暑さが残る9月上旬。 外気温は余裕で30度オーバー、南からは台風がちょこちょこ日本列島を訪問し、大学生は今なお夏休みの真っ只中──という現状を見て、「やっぱり夏なのでは……?」と思わなくもないものの、他方では秋の味覚の話題も聞こえてくる。季節の狭間。 そんな9月上旬と言えば、自分にとっては恒例となりつつある、あるイベントが開催される時期でもある。足を運ぶのは多分、今年で4年目。がっつり下調べをするわけではなく、連日参加するわけでもなく、なんとなしにふらっと物見遊山で訪れるイベント。 それが、藝祭。 東京藝術大学の学園祭でございます*1。 芸術は、よくわからないけれど、楽しい そもそもの話として、僕個人は「芸術」とは無縁の人間です。絵は描けないし、楽器の演奏もできないし、デザインスキルも皆無だし。それなりに優等生で通っていた中学時代の通知表を見ても、「美術」だけが五