前回に引き続き日本の財政問題である。これも古い記事だが、ジョージ・ソロス氏や安倍首相なども寄稿しているProject Syndicate(原文英語)で、元イギリス金融庁長官のアデア・ターナー氏が、日銀の量的緩和は財政ファイナンスであり、結果としてGDP比200%を超える日本の政府債務は激減するだろうと述べている。 量的緩和というマネタイゼーション ターナー氏は記事において、日銀の量的緩和が政府債務のマネタイゼーションであると指摘している。また、ハイパーインフレが起きるという懸念も取り越し苦労であり、金融市場も混乱には陥らないと主張する。記事は以下のような予言から始まる。 数年もすれば、日銀が何兆ドルもの日本国債をマネタイズしたという事実は明らかなものとなるだろう。古典的な懸念は、現在および過去の財政赤字を通貨印刷で賄えば、危険な水準のインフレは不可避であるというものである。しかし実際の結果