『忘れ去られたCPU黒歴史』(大原雄介著、アスキー・メディアワークス刊)が、あっという間に売れてしまったそうな。すでに稀覯本の領域、1万円くらいのプレミアが付いて、神田神保町の明倫館(理工学書の古本屋さんですね=知らない人はモグリ)で探してもないという状況になるかと思ったら、さすがに増刷りされた。CPUやテクノロジーの名前、動作クロック周波数などの数字が、ホワイトノイズ的に頭に安らぎを与えると感じる人が、日本に推定100万人はいそうである。そこで、前回の「私は忘れない。《CPU黒歴史》本を読む」では触れなかったことを書き足しておきましょう。 それは、ズバリ、「PCの歴史はインテル呪縛の歴史ではないか」という仮説。 ご存知のとおり、世界最初のマイクロプロセッサは、1971年にインテルが発売した「4004」。これは、日本の電卓メーカー「ビジコン」が注文した電卓向けチップが元になっているというの