アイリッシュ / ケルト音楽は以前から日本で根強い人気があり、チーフタンズ、アルタンをはじめとする数多のバンドが日本を訪れてきた。リスナーの層が厚いのはもちろん、聴くだけでは事足りずに演奏する人も多く、各地で定期的にセッションが行なわれ、アイリッシュ / ケルト音楽をベースにしたみずからの音楽を作り出しているバンドも多い。そんななか、このところ若い世代が充実のアルバムを立て続けにリリースするなど、シーンが盛り上がっている印象がある。 日本のアイリッシュ / ケルト音楽シーンはどうなっているのか。今ひとつ実像の掴みにくいその動きを前後編の2回にわけてお届けします。前編では、シーンの中心人物の一人であり、ニュー・アルバム『Via Portland』を出したばかりのバンドO'Jizoのリーダー / フルート奏者でもある豊田耕三に話を聞いた。(編集部)