Adler-32 はフレッチャーのチェックサムを修正したものである。 同じくマーク・アドラーが開発したzlib圧縮ライブラリの一部として使われている。Adler-32 に基づくローリングチェックサムが rsync で使われている。 Adler-32 チェックサムは、まず2つの16ビットのチェックサム A と B を計算し、それらを連結して32ビットの整数にする。Aは全てのバイトの総和に1を加えた値、B は A を計算している各ステップの値を累積した総和である。 初期状態では、A は 1 に初期化され、B は 0 に初期化される。これらの総和は modulo 65521 で保持される(65521 は 216 未満の最大の素数)。これらのバイトはネットワークオーダー(ビッグエンディアン)で格納され、B が最上位バイト側に位置する。 式で表すと、以下のようになる。 A = 1 + D1 + D2