アマドリ転位(アマドリてんい、Amadori rearrangement)とは、有機化学における転位反応のひとつで、アルドースのグリコシルアミン(N-グリコシド)が、酸を触媒として 1-アミノ-1-デオキシケトース へ変わる反応[1][2]。糖の合成化学の中で重要な反応である。 1925年、パドヴァ大学のマリオ・アマドリ(ドイツ語版)により報告された。 反応[編集] D-マンノースのグリコシルアミン 1 を基質とするアマドリ転位について反応機構を説明すると、まず 1 の開環型のイミン(シッフ塩基)にプロトンが付加してカチオン 2(3 と共鳴)となったところで、2位の炭素からプロトンが脱離してエノール型の 4 となる。4 は互変異性により 1-アミノ-1-デオキシケトース 5 を与える[3]。 アマドリ転位 マンノースのグリコシルアミンは、マンノースとアンモニアとの作用で得られる。 メイラー