(2013年1月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 広東省広州にある南方週末の本社前では、検閲に抗議するデモも行われた〔AFPBB News〕 検閲官が「言論の自由」という言葉を禁止するためには、ジョージ・オーウェル流の皮肉のセンス――あるいはその完全な欠如――が必要だ。 だが、この言葉は、今週広州で勃発した検閲を巡る騒動で、中国版ツイッター「新浪微博」でブロックされた検索項目の1つだった。 ほかのことはともかく、言論と報道の自由は中国の憲法第35条で正式に保障されている。共産党はどうにかしてこの見解を、ある論評の言い回しを借りれば「党によるメディア統制は揺るぎない基本原則である」という教えと両立させようと目論んでいる。 週刊紙「南方週末」の記者たちの短いストを招いた検閲行為は、普段以上に馬鹿げていた。広東省の検閲責任者である庹震氏は、法の支配(党の支配に制限を設けることを示唆する)