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2012年9月26日のブックマーク (3件)

  • クリフハンガー:崖っぷちの米国経済

    (英エコノミスト誌 2012年9月22日号) FRBのベン・バーナンキ議長は米国経済を救うために応分の務めを果たした。今度は政治家が動く番だ。 最近の米国経済は、弱い景気回復の基準からしてもなお、弱々しく見える。成長率は2%以下まで落ち込み、失業率は8%を超えたままだ。製造業の生産活動もどうやら縮小している。 それでも、特にウォール街では、間違いなく楽観論が芽生え始めている。株式市場は2007年以来の高値をつけた。 消費者の信頼感は徐々に改善し、それとともにバラク・オバマ大統領の支持率も上昇している。ミット・ロムニー氏の失言が明るみに出る前から、オバマ大統領の再選の可能性は高まっていた。 この回復ムードはすべて、中央銀行とその印刷機のおかげだ。米連邦準備理事会(FRB)は9月13日、住宅ローン担保証券(MBS)をはじめとする資産の買い入れを無期限で行い、失業率の改善に明確な進展が見られるま

  • サプライヤーにとってアップルはやっぱり魅力的

    (2012年9月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アップルのサプライヤーであることは、天恵でもあり、呪いでもある。世界一有名な電子機器の組み立ては、台湾の受託製造サービス(EMS)大手でフォックスコンとしても知られる鴻海(ホンハイ)精密工業が成功した理由だ。 アップルはホンハイにとって最大の顧客であり、一部試算では、「iPhone(アイフォーン)」は今年下半期にホンハイの利益の3分の1を稼ぎ出す可能性がある。 アップルへの依存度が高いホンハイ、大幅な人員増強を迫られる負荷も バークレイズのアナリストらによると、ホンハイは今年「iPhone5」の組み立てを行う唯一の企業で、来年も出荷台数の80~85%を担う見込みだ。 ホンハイが得る収入は端末1台当たり推定8ドルで、これだけの仕事量は売り上げをもたらすが、会社には負荷もかかる。 シティグループのアナリストらの試算では、ホンハイはアップ

  • 「2つのインド」の物語 アフリカより貧しく英国より金持ちな国

    (2012年9月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) インドの首都デリーから郊外に向かって伸びるハイウエー沿いには、「エキゾティカ・ドリームビラ」などと名付けられた新興住宅地の広告がいくつも掲げられている。 手入れされた芝生の上に立った若い夫婦が微笑んでいる絵が描かれ、「ライフスタイルここにあり」といったキャッチコピーが添えてあるのが典型的なパターンだ。 トイレも整備されておらず、子供が栄養失調に苦しむインドの現実 しかし、このハイウエーを走り続けて隣のウッタルプラデーシュ州の奥深くに入り込むと、エキゾチックでもなく夢も感じられないライフスタイルが目に飛び込んでくる。ブダウンという都市の郊外では子供たちの多くが栄養失調の徴候を見せており、不潔な街中をヤギや水牛、雌牛やラクダが歩き回っている。 この地区では現在、国連児童基金(ユニセフ)がすべての家屋に近代的なトイレを設置するキャンペーン