【北京時事】中国は5回目の核実験を実施した北朝鮮に強い不快感を抱きつつも、体制崩壊につながりかねない強力な制裁には慎重な姿勢を堅持するとみられる。 国連安全保障理事会での北朝鮮制裁協議で、米国などは実効性のカギを握る中国に圧力強化への同調を求める見通し。日米韓が結束を強める中、中国は再び北朝鮮と国際社会との間で「板挟み」となった。 中国にとっても、核問題は中朝間の最大の懸案であり、「核実験はレッドライン(越えてはならない一線)を越えている」(中国の専門家)。中国外務省の華春瑩・副報道局長は9日、「一方的な行動は緊張を激化させ、問題を複雑化させるだけだ」と非難した。中朝筋によれば、8日に訪中した北朝鮮の朝鮮労働党高官が、中国側に核実験実施を事前通告したもようだ。 米国などは、北朝鮮にとって「生命線」である石油の禁輸などを中国に求めていくとみられる。華副局長は「責任を持ち、建設的なやり方