2023年、半導体大手JSRが政府系ファンド産業革新投資機構(JIC)による買収に合意したニュースは、業界再編への大きな一歩だと話題を集めた。一方、海外投資家の間では「日本政府が介入主義を強めている」と危惧する声もあがる。 【画像】「何かもが変だ」…半導体大手JSR「9000億円買収」に隠された真相を英紙が暴く 9000億円規模のこの買収には、どのような思惑が隠されているのか? 英紙「フィナンシャル・タイムズ」が関係者への取材によってその内幕を明らかにする。 2023年6月、日本の半導体素材大手JSRが、投資ファンドによる買収を受け入れると発表した。買収総額は推定9000億円に上る。 JSRの名を知る日本人は多くはない。だが同社は、半導体の基盤に集積回路パターンを転写するフォトレジスト(感光材)のトップメーカーで、サムスン電子や台湾積体電路製造(TSMC)、インテルなどを顧客にもつ。 フォ