東京工業大学発ベンチャーのテック・エクステンション(東京都世田谷区、福田匡志社長)は、台湾の現地法人を通じ、次世代の3次元(3D)集積向け半導体製造ラインを台湾の群創光電(イノラックス)のクリーンルーム内に設けることで同社と合意した。「ポスト微細化」となる開発と製造の一貫ラインを構築し、2025年後半にも量産化する。 導入するのは、東工大の産学研究プラットフォーム「WOWアライアンス」で得られたBB(バンプレス・ビルド)キューブ技術に基づく3D集積向けの製造ライン。従来の平置きのチップレットを3Dでコンパクトにし、バンプを使わずにシステムを小型化できる。 台湾国立成功大学をはじめ、日台の半導体関連の大学や研究機関、企業などと共同研究を行うほか、半導体の人材も育成する。福田社長は「99%オールジャパンの技術だが、日本には現在、作れる環境がない。フットワークの軽い台湾で製造を目指す」と話す。