6月に入ってから久々に知人と話す機会があった。「盲学校ではどんな英語の授業をしているのですか。」「目が不自由な生徒さんに、教科書を用いているのですか」など、他にも想定内の質問が相次いだ。私も相手の立場であれば、同じような質問をしたであろうと、半ば辟易しながらも、ほくそ笑んで話を続けた。 まず、視覚障害の生徒にどのように英語の授業をしているのか素朴な疑問があると思われる。生徒の視覚障害の度合いに応じて、墨字か点字の教科書を使用している。私は、中学部と高等部の両方の授業を担当している。高等部では、点字版の教科書を用意している会社は限られている。必ずしも生徒の実態に応じた採択が可能になっているとはいえない。点字の教科書が採算の問題もあってだろうが、出版社数と題材の難易度が限られてしまうのは残念だ。教師が、生徒の実態に応じて教科書を料理すればいいことなのだが。 全盲または、ローヴィジョン(low