要旨 輸送費用などすべてのコストを含めて円換算した原油価格が過去最高値圏に張り付いている。為替も最高値をもたらす要因。原油入着価格が上がれば、ガソリンをはじめ軽油や重油などのエネルギー価格も連動する。さらに原油の入着価格は液化天然ガス(LNG)取引の長期契約の値決め指標にもなっているため、原油入着価格が上がればLNGを通じて、電気・ガス料金もさらなる値上がりを余儀なくされる。 ドバイ原油先物価格が平均70㌦推移に落ち着けば、22年の家計負担は前年比+2.0万円弱となり、23年に至っては小幅負担減となる。しかし、平均80㌦推移では今年の家計負担が+2.2万円以上になることに加えて、来年も0.3万円程度上乗せになり、トータルで2.5万円以上の負担増となる。そして、90㌦推移に至っては、今年2.5万円弱の家計負担増に加え、来年さらに0.6万円弱が上乗せされ、トータルで3.0万円以上の負担増となる