川崎重工業の子会社、カワサキモータース(兵庫県明石市)は20日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで、水素を燃料とするエンジンを搭載したバイクの走行を世界で初めて公開した。現行のエンジン技術を生かしつつ、走行中に二酸化炭素(CO2)を排出しないのが特徴。今後も試験走行や改良を重ね、2030年代初頭の実用化を目指す。 バイクは、カワサキの「Ninja(ニンジャ)H2」をベースに21年から開発を進めてきたエンジンを搭載。燃焼の仕組みはガソリンとほぼ同じという。 同サーキットで開催中の鈴鹿8時間耐久ロードレース(19~21日)に合わせて公開。ドライバーは青色の車体にまたがり、観客に手を振りながらコースを約2・2キロ走行した。 今後、水素エンジンのルール作りや道交法改正などの法整備も必要になる。同社水素プロジェクト担当で、川重の松田義基執行役員は「(バイクファンが好む)エンジン独特の鼓動感や胸がすく加速