良品計画の商品開発はさまざまな形でスタートする。ユーザーの声を吸い上げる多くのチャネルがあり、一般的なマーケティングリサーチやモニター調査も行っている。これらから把握したユーザーニーズが開発の引き金になることもあるし、同社のアドバイザリーボードを務めるプロダクトデザイナー深澤直人氏の提案により開発がスタートすることもある。 きっかけはさまざまだが、その中で重視している調査手法が「オブザベーション」だ。オブザベーションとは文字通り“観察” することで、商品企画の担当者やデザイナーなど開発に関わるスタッフが、実際に生活者の家を訪問して、商品がどのように使われているのかを観察するのだ。デザイン・シンキングのツールとしても注目が集まっている。 「オブザベーションを効果的に行うためには、異なる分野の人間がチームを組むことが重要だ」。生活雑貨部の大伴崇博・エレクトロニクス・アウトドア担当カテゴリーマネ