金正恩(キムジョンウン)政権の無軌道ぶりは、とどまるところを知らないようだ。 北朝鮮がまた弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。4発で、うち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。 落下地点で漁船が操業していなかったのは偶然にすぎない。事前通報もなしに発射することは危険極まりない行為である。 北朝鮮は昨年も複数のミサイルを同時に発射し、日本のEEZ内に落下させている。同時発射を重ねる背景には、精度の高さを誇示しようとする意図を読み取れる。 なぜこのタイミングでミサイルを発射したのだろうか。 まずは、1日に始まった米韓合同軍事演習への反発が挙げられる。発足したばかりのトランプ新政権に対し、核・ミサイル開発の決意を見せつけようとしたのかもしれない。 マレーシアでの金正男(キムジョンナム)氏殺害事件の余波が広がっている中での発射でもある。事件を巡って北朝鮮は守勢を強いられてい