その男の名はカイサル──米兵を射殺して英雄となったイラク兵士 TUP解説/安濃一樹 ▽迷走する報道 2007年12月28日、米国防総省は、26日にイラク北部の街モス ルで戦闘活動を行っていた米兵ふたりが小銃で撃たれ死亡していたこと を公表した【1】。 もしこれだけの戦死告示で終わっていたら、すでに米兵3900人の死 者を出している今では、犠牲となった兵士の家族が住む街の地方紙や ローカル放送に取り上げられるばかりで、社会の関心を集めることはな かっただろう。しかし年を越えてからメディアの報道が迷走をはじめる。 08年1月5日、駐イラク多国籍軍北部師団の広報課は、まだ調査中だ としながらも、二人のアメリカ兵を射殺したのが、コンバット活動を合 同で行っていたイラク軍の兵士だったと発表した【2】。この事件で は、他にも米兵3人と民間のイラク人通訳ひとりが負傷しているとい う。犯人とされたイラク兵
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く