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ブックマーク / newsweekjapan.jp (15)

  • 日本を滅ぼすのは外人じゃない

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 現代社会において、移民ほど重要な問題はない。最近、私はそのことを改めて痛感した。 ある夕会で、フランス人の客人2人が日経済について激論を交わし始めた。在京14年のエコノミストは、日には若い世代が少ないため「日が将来生き残るには移民を受け入れるしかない」と主張した。すると、日で24年間銀行員として働いた経験のあるもう1人が、にべもなく言い返した。「だが、ヨーロッパの将来にとって最大の問題も移民だ」 グローバル化は、すべての文化的、人種的、地政学的な壁を取り払ってくれると思われた。200年前のフランス革命が掲げた夢、つまりすべての人間が共通のルールの下で暮らす時代がようやく到来した、と。 世界の国々は、異なる文化や人種の人々が互いに高め合いながら平和に暮らすカリフォルニア州のようになるだろう。そうなれば、「世界規模の移住傾向」にはばかることなく抵

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    philoyuky
    philoyuky 2010/05/14
  • 墜落死の原因は大統領自身だった?

    ポーランドのカチンスキ大統領夫や多くの要人を乗せた飛行機が4月10日にロシア西部で墜落したが、原因は悪天候の中で着陸を強行したためのようだ。カチンスキは以前から操縦士に圧力をかけて不必要な危険を冒す傾向があったと報じられているが、米政府が得た情報もそれを裏付けている。 注目すべき事例は08年のロシアによるグルジア侵攻のときのこと。操縦士が危険過ぎると主張しても、カチンスキはグルジアの首都トビリシに向かえと何度も迫ったという。操縦士は命令に従わず、隣国アゼルバイジャンに針路を変更。カチンスキは陸路でグルジアに向かわざるを得なかった。 一部報道によると、この操縦士は命令違反で裁判にかけられそうになった。この一件で病に苦しむようになったともいう。 ロシア陰謀論もあったが 今回の墜落事故の直前、現場付近は濃霧のために極めて視界が悪く、航空管制官は別の空港に着陸するよう繰り返し勧告していた。 ポ

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    philoyuky 2010/04/22
  • 日本の良さが若者をダメにする

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 想像してみてほしい----あなたは、日で生まれ育った18歳のフランス人。東京・飯田橋にあるフランス人高校を卒業したばかりで、将来のことを真剣に考えている(フリをしている)。自分の生きる道は、どちらの国にあるのか。フランスに渡る? それとも日に残る? あなたが新聞を毎日読んでいるなら、答えは自明だろう。もちろんフランスだ。 フランスは「joie de vivre(人生を楽しむ)」国だ。国際的で、若々しくて、開放的。世界1の美女に世界1のファッションブランド、世界1の景色とワインがそろっている。 一方で、日は「未来が約束された国」の座から転げ落ちてしまった。高齢化と景気低迷がものすごいスピードで進み、世界での存在感はすっかり失われている。 日にとって、世界はどうでもいいらしい。政治もメディアも自己中心的で、NHKの7時のニュースは国内ニュースばかり

    日本の良さが若者をダメにする
  • 30秒3億円のスーパーボウルCMと宗教と政治

    今週末はスーパーボウルだ。ニューオリンズ・セインツとインディアナ・コルツの頂上決戦だ。 地元チームが出場しない場合、アメリカではみんな、何かの理由で応援するチームを決める。親戚が住んでる場所とか、好きな選手がいるチームとか。 オイラが応援したいのはニューオリンズ・セインツだ。2005年のハリケーン・カトリーナでニューオリンズは破壊され、セインツのホームであるスーパードームは被災者たちの家になった。市の完全な復興は今も成し遂げられていない。そんな逆境で戦い、スーパーボウルに勝ち進んだ聖人たちを讃えよう。 それにセインツにはスコット・フジタがいる。フジタは「藤田」だが、彼は完全な白人で、その体には日人の血は1滴も流れていない。しかし心は日人だ。スコットは幼くして日系人のフジタ夫養子になった。家では日語を話し、日で育てられた。日歴史や伝統を教わり、第二次大戦時に日系人が収容所に

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  • 中流階級を破壊したアメリカの暗い未来

    全予算を傾けても足りない中流再興にアメリカの盛衰がかかっているというのに、聞こえてくるのは財政赤字を非難する愚かな声ばかり 財政赤字の問題はひとまず脇へ置こう。共和党は不服だろうが、バラク・オバマ大統領に共和党政権「放蕩の10年」を批判された後では、彼らがどんな赤字批判をしてもあまり説得力はない。財政赤字は確かに持続不可能な規模に膨張しているが、深刻な景気後退のなかで編成する11年度(10年10月〜11年9月)予算で打てる手はほとんどない。 より根的な問題は、11年度とそれ以降の予算で、アメリカの中流階級を再興できるかどうかということだ。いやその前に、果たして今のアメリカにまだ中流階級が残っているのかどうかを問うほうが先だろう。 近年私たちが中流階級と思っていた存在は、ほとんど錯覚だったことが明らかになった。米政府が作り出し、家計の膨大な借金によって支えられてきた幻想だ。クレジット・カー

  • 全米最悪FOXニュースの偏向ぶり

    FOXニュースは右派寄りの偏向報道を行っている――10月8日、ホワイトハウスのコミュニケーション責任者アニタ・ダンにそう非難されたとき、FOXはこの種の批判を受けた際のいつもどおりの態度を取った。偏向などしていないと反論する一方で、実際には紛れもない偏向報道を続けたのである。 FOXのウェブサイトでこのダンの批判に関する記事を読めば、一目瞭然だ。その記事は5人の人物のコメントを引用しているが、そのうちの2人はFOXで働いている人間。5人がそろいもそろって、オバマ政権高官によるFOX批判を事実無根と非難し、あるいは政治的に愚かな行為だと嘲笑している。ダンの主張を支持する人物のコメントは1人も引用していない。まさしく、偏向報道のお手のような事例だ。 ウェブサイトだけではない。テレビのFOXニュースにチャンネルを合わせると、いつものキャスターやコメンテーター連中が同じ主張を異口同音に唱えていた

  • 警察よ、ムダな抵抗はやめなさい

    今週のコラムニスト:コン・ヨンソク 東京に住んでいて、久しぶりに大いにムカついたことがあった。ジムで気持ちよく汗を流した後、車を運転して帰路についていたときのことだ。コラムのアイデアがおぼろげに浮かんだ僕は、近くの大きな公園沿いに車を止めた。忘れないうちにアイデアの糸口をつかみ、具体的な形にしておくためだ。 だが、ほんの1~2分が経ったころだろうか。若い2人組の警官が、窓越しに近づいてきた。僕は駐車違反を取締まっているのかと思い、「わかりました」と合図して、すぐに車を出そうとした。 だがそうではなかった。彼らは車の中を見せてほしいというのだ。その時僕が乗っていた車はディーラーから借りていた代車で、荷物は汗だらけの服が入った小さなナップザックだけだった。 僕は「どうぞ見てください」と親切に答えたが、わざわざ車を降りて確認をしてほしいという。面倒くさいと思ったが、この国に住む多くの人のように従

    警察よ、ムダな抵抗はやめなさい
  • 政権交代でも思考停止の日本メディア | TOKYO EYE | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー トイレを修理してもらうために呼んだ業者にこんなことを言われたら、どうだろう。「うーん。ちょっと待ってください。セカンドオピニオンを聞かないと」。さらに悪いことに、医者にこう言われたら?「おかしな病気ですね。医者を呼んできます!」 8月30日の総選挙で民主党部に詰めていたとき、私の頭に浮かんだのはこんなバカげた光景だった。日のジャーナリスト5人に、次々と同じ質問をされたのだ。「政権交代をどう思いますか」 そういう疑問に答えるのが、ジャーナリストの役目ではないのか。そもそもそのために給料をもらっているのでは。その場に居合わせたイギリス人ジャーナリストが私に言った。「よくあんな質問に答えましたね。あんなものはジャーナリズムじゃない。日の記者はただ騒いでいるだけ。今夜、この国が根から変わったことを理解していない」 総選挙を境に日は根底から変わった──

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    philoyuky
    philoyuky 2009/09/29
    「普通」=「欧米の価値観」かな:) そして「価値観」を未だ共有しえない日本メディア。政治は既に陥落。
  • アメリカを狂わせた馬鹿マネーの正体

    リーマン・ショックの真因は最高の金融マンから庶民にまで広がった、損失は他人のせいにするマネーカルチャー。国を挙げて破局へと突っ走った“愚かな10年”を検証する 2008年11月、金満ぶりと独特な髪形で有名なアメリカ不動産王ドナルド・トランプは、3億3400万ドルの債務を返済しなくてはならなかった。 ドイツ銀行を中心とする融資団から6億4000万ドルを借り入れて、シカゴに92階建てのタワーマンション建設を進めていたが、景気悪化の影響で高級マンション市場が冷え込み、販売はふるわなかった。そこで、トランプは返済の繰り延べを裁判で主張した。 その際に根拠としてあげたのが、不可抗力条項だった。洪水、スト、暴動、地盤陥没、隕石落下など、「借り手のコントロールが及ぶ合理的な範囲を逸脱した事態」が発生した場合に、不動産開発業者が竣工を遅らせることを認める条項がこの種の融資契約にはたいてい盛り込まれている

  • 『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』はキリスト教徒マイケル・ムーアの資本主義批判

    9月11日、トロント映画祭でマイケル・ムーアの新作『Capitalism:A Love Story』(邦題『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』、日では今年12月から限定公開、10年1月から全国拡大公開)を観た。映画はこんなロックンロールで始まる。 共産主義世界は崩壊したけど 資主義者には失望させられるだけ 金こそがその理由だ まったくルイルイ歌うしかないぜ なぜアメリカには公的医療保険がないんだ? ブッシュの親父やゴルヴァチョフの後 ベルリンの壁は倒れたけど、何かが失われた テレビのニュースを見ると映画みたいだ 俺はルイルイ歌うしかないぜ Louie Louie by Iggy Pop これは、社会主義の崩壊と共に失われた「何か」を描いた映画である。 歌うはパンクの神様イギー・ポップ。イギーはデトロイト・エリアで生まれたマイケル・ムーアの同郷人。イギーはフォードの城下町デアボーン、ムーア

    『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』はキリスト教徒マイケル・ムーアの資本主義批判
    philoyuky
    philoyuky 2009/09/21
    ムーア(カソリック)vs資本家(プロテスタント)
  • 米医療保険、もう1つのヤバイ話

    見当違い? オバマの医療保険改革により既得権を奪われることを恐れる人は多いが……(9月12日、ワシントンの抗議活動) Mike Theiler-Reuters アメリカの医療保険改革論議で当然の前提と見なされていることが1つある。それは、既に医療保険に加入している人たちが現状におおむねに満足していて、改革によって既得権を奪われることを恐れている――という点だ。 実際、いま雇用主を通じて医療保険に加入しているアメリカ人の多くは、(さまざまな欠陥があることは重々承知だが)今の仕組みがベストだと考えている。 そこで、医療保険改革の実現を目指すバラク・オバマ大統領は9月9日の議会演説でそうした人々の不安を取り除こうとした。「雇用主を通じて、あるいはメディケア(高齢者医療保険制度)やメディケイド(低所得者医療保険制度)、退役軍人向けの医療保険制度を通じて医療保険に既に加入している人は、この改革案によ

    philoyuky
    philoyuky 2009/09/17
    「政府はアメリカの全雇用の約17%を占めている」
  • アフガニスタン学生の憂鬱

    東京外国語大学には、たくさんの留学生が在学している。私の担当する専攻には、アフガニスタン人学生が2人いるのだが、夏休みの間、アフガニスタンに帰省するという。大統領選挙もあるし、ちょうど良い。現地の様子を教えてね、と送り出した。 その2人が揃ってメールで近況報告してきたのは、「アフガニスタンは今、最大の危機を迎えている」。 8月20日に行われた大統領選挙では、カルザイ大統領とアブドゥッラー元外相が一騎打ちとなり、3週間を経た今でもまだすべての開票が終わっていない。その間、国内では数々のテロ、軍事攻撃が行われ、治安は急激に悪化した。アフガニスタン駐留の米軍兵士の死者は8月中45人と、2001年のアフガニスタン攻撃以来最悪となった。今年は外国軍兵士の死者がうなぎのぼりで、すでに200人の死者を出しているが、これは去年1年の155人を大きく越えている。アフガニスタン攻撃が終わった翌年の2002年と

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    philoyuky
    philoyuky 2009/09/16
    "識者の多くは、「9-11は軍が出るような事件ではなく、警察の扱う問題だ」、と主張した。"
  • アラブからみた「政権交代」

    30日の総選挙の結果は、中東諸国でも関心をもって取り上げられている。汎アラブ衛星放送の「ジャジーラ」は、投票日当日深夜、大勢が判明するとすぐ「野党、圧勝」の一報を流した。汎アラブ紙で「アラブのワシントン・ポスト」とも呼ばれるインテリ日刊紙の「ハヤート」は、9月1日付けのコラムで早速、民主党の分析を掲載している。エジプトの最大日刊紙の「アハラーム」を始め、中東の大手紙の大半が「自民党長期政権の終焉」を大きく取り上げた記事を流しているのに対して、「ハヤート」のコラムは、民主党の成り立ちや鳩山代表の出自にまで触れて、「実は政策的には自民党とたいした違いはない」とまで分析していて、なかなか詳しい。 だが、いずれのアラブ紙も共通して関心をもって触れているのが、鳩山代表のニューヨーク・タイムズの「論文」だ。「民主党は米国からの独立を目指している」――。実にアラブ世論のツボにはまった論点である。同じく汎

    アラブからみた「政権交代」
  • アメリカの医療保険制度は最高だ!

    病気になったら? カリフォルニア州ベニスで健康診断を受ける無保険のドナジ・クルスちゃん(3歳、09年6月) Lucy Nicholson-Reuters 申し訳ないが、私はアメリカの医療保険制度は現状のままでいいと思っている。私は医療保険に加入しているし、4700万人の無保険者のことなど知ったことじゃない。誰かがバラク・オバマ大統領と議会を止めるべきだ。医療改革法案を葬れ! 私は今のままのほうがトクなのだ。 「医療の公営化」に反対する手紙を大統領に出し、「私のメディケア(高齢者医療保険制度)に手を出すな」と書いた女性に私は賛成だ。メディケアが公的医療制度であることはともかく、そうこなくては! 私が連邦議員たちと同じ高水準の保障を得ていい道理などあるだろうか。法案に反対していた民主党の保守派議員などは「ブルー・ドッグ(青い犬)」と言われるだけあって顔色が悪く、たくさんの医療サービスを必要とす

  • 民主党の「円ナショナリズム」という火遊び

    民主党の「次の内閣」(影の内閣)で財務相を担当する中川正春衆院議員の発言がマーケットを揺るがしている。 5月12日付の英BBCの報道によると中川は、民主党主導の新政権が誕生すれば「円建て(の米国債)は購入するが、ドル建てでは購入しない」と発言したという(このBBCの記事が日の政権与党を自民党ではなく「自由党」と誤記しているのはいただけないが)。 民主党の幹部がドルの安全性に不安を表明した――この報道に外国為替市場は敏感に反応し、相場では円高・ドル安が進行した。 次の総選挙で民主党政権が誕生する可能性は小さいと、この記事でBBCは指摘している。しかしそう決め付けるのはまだ早い。小沢一郎代表の政治資金スキャンダルで民主党が大きな痛手を被ったのは事実だが、政権交代の可能性が消えたわけではない。 しかも、中川と同じようなニュアンスの発言は現政権の主要閣僚からも飛び出している。与謝野馨財務・金融・

    民主党の「円ナショナリズム」という火遊び
    philoyuky
    philoyuky 2009/05/17
    いいナショナリズム。頑張れということで。
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