2022年3月23日のブックマーク (1件)

  • ひとりの子

    「明日ちゃん」を見ると、口の中に木の味がする。 私もひとり学級、その小学校の最後のひとりだった。姉がいたため、小学四年生からはひとりとなった。対する先生もひとり。平屋の木造、瓦屋根の校舎と体育館。掃除は行き届かず、色ははげ、あらゆる木材がささくれだっていた。 もともと小さな小学校だった。次第に人は減り、子供もいなくなり、私が最後の生徒となり、卒業と同時に廃校になった。生徒がいないのだから当たり前ではある。 4年間同じ先生と過ごした。当時は想像しなかったが、この4年間は彼女にとってどういう時間だったのだろう。通勤は価値があったのだろうか。最後まで見送ってくださったのは、義務感からか辞令がなかったからか。そもそも廃校について私をまっていた行政の判断もよくわからない。 前述のとおり、すべてが木造で、木の味とはその校舎内の雰囲気、空気の味だ。匂いではなく、味である。 中学生となった姉は、ついにでき

    ひとりの子
    piolaosmar
    piolaosmar 2022/03/23
    田舎の思い出は無条件にキラキラしたものを想像してしまうけど、廃校になるような地域だと同年代がいなくてかなりじみ〜〜な感じなんだね。それにしてもこの投稿に対するトラバの「うんこ」はかなり効いていて良い。