2014年12月25日11:32 カテゴリ法/政治 憲法改正は「大改革」ではない 安倍首相の組閣後の「戦後以来の大改革進める」という記者会見に違和感を覚えた。憲法改正が困難であることは事実だが、それによって具体的に何が「改革」されるのだろうか。 たとえば第9条を改正しても、自衛隊の名前を「国防軍」と変える以外の変化はほとんどない。大事なのは一院制にするとか衆議院の優越を明確化するなどの国会改革だが、自民党の改正案は参議院にまったく手をつけない。これでは改正する意味がない。 憲法改正で「戦後レジームから脱却」した先に、安倍氏はどういう「国のかたち」を考えているのだろうか。彼の祖父は、一時は日米同盟を破棄して日本が「アジアの盟主」になる構想を描いていたが、首相になってからはあきらめた。 日本が「武装中立」をめざすとすれば、核武装するしかないが、それには莫大なコストがかかり、戦争を誘発するリスク