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ブックマーク / blog.tatsuru.com (7)

  • クレーマー親との戦い - 内田樹の研究室

    月曜は大学で会議。 入試制度の定員についての議論。 現在の制度は、できるだけ入試制度の種類を増やして、多様なタイプの志願者を受け容れるという「生物学的多様性」理論と、できるだけ入試回数を増やして、志願者数を確保するという「地引き網」理論のアマルガムである。 前者は教授会の支持を、後者は理事会の指示をとりつけるため説明である。 どちらも掬すべき説明ではあるが、やはり入試制度はもう少しシンプルな方がいい。 ひとつは入試のフェアネスを担保するためである。 制度ごとに難易度が違い、中には学力のかなり低い志願者をスクリーニングできない制度がある。あまり学力が低い学生は入学後の授業についていけないし、「あんな子でも受かるの?」ということが口コミで伝わると大学のブランドイメージにかかわる。 ひとつは入試業務の負荷が過重になると、教職員の日常業務に支障が出るからである。 現在学には AO、クローバー、公

  • 入試「改革」のご提言について - 内田樹の研究室

    センター入試の日に新聞の社説に入試改革の提言が載せられている。 毎日新聞の社説子はこう書いている。 「少子化や規制緩和の大学増設なので大学の学生獲得競争が次第に強まり、科目を減らしたり独自学力試験をしないなど、試験を安易にする傾向が現れた。 時間をかけ多角的に審査するはずのAO(アドミッション・オフィス)入試や従来の推薦入試も形骸化が指摘される。4割以上が学力検査をくぐらず入学するまでになっている。 一方で大学生の深刻な学力低下が報告される。6割の大学が高校レベルの補習をするなど基礎学力の補完をしている。そうしないととても専門教育ができないという。基的な教養の欠落も指摘されている。」 ご指摘の通りである。 そのことに私たち大学人も深く苦しんでいる。たぶん、日でいちばんそのことに苦しんでいるのは、「基礎的な学力」のない学生たちと現場で向き合っている私たちである。 そのわれわれに向かって論

    pitworks
    pitworks 2009/01/21
    東京理科大学、放送大学、慶応大学の通信教育などの様に、卒業までの課業を厳しくして「卒業した学歴」が、おおー!って思わせるだけの学校運営とかも面白いかと。
  • どこに就職したらいいんでしょう - 内田樹の研究室

    株式市場の混乱で、ついに新卒者の内定取り消しが出始めた。 以下は朝日新聞の報道から。 米国に端を発した金融危機が、大学生や高校生の雇用に影を落とし始めた。ここ数年は「売り手市場」との声さえ聞かれた就職戦線。しかし、「経済情勢の激変」を理由に、一転して内定や求人の取り消しが相次ぐ事態になっている。急速に冷え込む「雇用」に大学や教育委員会は不安を隠せない。 「このまま入ってきてくれても希望の部署にはいけないと思う。あなたのキャリアを傷つけることになるので、就職活動を再開した方がいい」 関西の私立大に通う4年生の学生(21)は先週初め、5月に内定をもらった大手メーカー(東京)から、電話で内定「辞退」を促された。今月初めの内定式で顔を合わせたばかりの人事責任者は、「業績が悪化し、株価も激しく落ちている。会社はリストラを始めている」と付け加えた。 学生にとっては、留学経験を生かせると考えて内定3社の

    pitworks
    pitworks 2008/10/31
    第一次産業と医療介護関連と「貧困ビジネス」はこれから市場規模が急伸。不況時は宗教法人もよい
  • 学校選択制 - 内田樹の研究室

    公立中学の一部に「学校選択制」が導入されて4年半。前橋市が全国ではじめて制度を廃止する。特定の学校に生徒が集中し、生徒数の偏りが大きくなったこと、遠距離からの通学者が増えて、地域と学校の連携が希薄になったことが理由に挙げられている。 生徒数が激減した学校ではクラブ活動が維持できない、教員数が減って、専門ではない教科を教えなければならない、生徒数の減少が無根拠な風評によるケースがある、などなど。 私はこの決断はごく「常識的」なものであろうと思う。 むしろ遅きに失したというべきであろう。 学校選択制は規制緩和(ということは「市場原理主義」のことだが)の流れの中で97年に文部省によって導入された。全国約1割の自治体で施行されている。東京都では28市区が実施。学校間の人数の偏りにより、二極化が進行している。 足立区の中学では今春の新入生入学率の一番高い学校は190%、一番低い学校は8%。品川区の小

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    pitworks 2008/10/28
    公立中学の一部に「学校選択制」が導入されて4年半。前橋市が全国ではじめて制度を廃止 1.特定の学校に生徒が集中 2.遠距離通学者が増え地域と学校の連携が希薄になった事が理由 // 理由2が実に田舎らしい
  • 妥協と共生 - 内田樹の研究室

    Frauという雑誌の取材がある。 20-30代の働く独身女性が読者層のヴォリューム・ゾーンであるような雑誌で、今回のお題は「結婚したいけれど、できないのはどうして・・・」という切実なるものである。 どうしてと訊かれて即答できるなら、苦労はない。 というのはシロートで、私はどんなことを訊かれても即答することでお鳥目を頂いている身であるから、もちろん即答する。 それはみなさんがたが「他者との共生」を「他者への妥協」というふうに読み替えておられるからである。 「共生」と「妥協」は見た目は似ているかもしれないが、まるで別のことである。 これは武道をやっていると実感的によくわかる。 「妥協」というのは「まず、私がいる」というところから話が始まる。 そこに他者が干渉してきて、私の動線を塞ぎ、私の可動域を制約し、私の自己実現を妨害する。 私はやむなく、自由を断念し、狭いところで我慢し、やりたいことを諦め

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    pitworks 2008/05/21
    「妥協」というのは「まず、私がいる」というところから話が始まる // 「結婚」することで「私」がどのような快楽や利便を得るか、というふうに問題を立てるからいつまでも結婚できないのである。 
  • 週末婚? - 内田樹の研究室

    ゼミのお題は「週末婚」。 「しゅうまつこん」と聴いて「終末婚」という文字を思い浮かべた人もいた(臨終間際に永遠の愛を誓い合う男女・・・シュールだ)。 週日はばらばらに暮らして、週末だけいっしょに過ごす。 自分らしいライフスタイルは仮に配偶者であっても邪魔されたくないという欲求が見出したソリューションである。 なるほど。 発表した学生によると、週末婚実践者たちのブログをチェックすると、GW明けは男女問わず「配偶者と長くいたので、疲れた」という愚痴が書かれていたそうである。 疲れる理由は「自分のペースで生活できない」。「家事負担が増える」などなど。 要するに配偶者が「自分の生活」に関与してくるのをどのように抑止するかにみなさん心を砕かれているわけである。 そうですか。 でも、それなら結婚しなけりゃいいじゃないですか、とゼミの学生たちが一様に言う。 そうだね。 まあ、先方にもいろいろご事情という

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    pitworks 2008/05/15
    週末婚は強者同士なら可能なのかもしれな.それにしても「自分勝手」なのか「自分の事だけで手一杯なのか」.相手の不遇に対してリスクを負う事で自分の不遇に対してリスクを負ってもらう事も結婚の意義だと思う.
  • 誰か教えて - 内田樹の研究室

    ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』の上映が予定されていた映画館五館が、嫌がらせや営業妨害を懸念して、上映を取りやめた。 同じような事件は年初にもあった。 日教組の教研集会会場に予定されていたグランドプリンスホテル新高輪が同じ理由で使用を断ったのである。 右翼の街宣車が集まって、顧客や周辺住民に迷惑がかかるからという理由だった。 そのとき、グランドプリンスホテル新高輪関係者に訊きたかったことがあるので、忘れないうちに書いておく。 グランドプリンスホテル新高輪は日教組をこの場合「顧客」には算入しなかったと解釈してよろしいのか、ということである。 予定していた集会が中止になることによって日教組が蒙る損害は「顧客の迷惑」にはカウントされない、と。 つまり、利用者のうち誰が「顧客」であり、誰が「顧客」でないかは、グランドプリンスホテル新高輪が利害得失を勘定して決定する。ということでよろし

    pitworks
    pitworks 2008/04/04
    プリンスホテル ホテル・ルワンダ - 映画の是非よりも日教組のようなトラブルになりそうな集会をホテルが予約を受け付けた時点でNGだと思う.
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