運賃が高額なことで知られる北総鉄道北総線。同線に頼らない交通機関として、路線バスの運行が拡大している。 「住民のニーズをつかんだバス事業者が、地域への貢献と利便性向上のためにバスを走らせる。これこそがまさにコミュニティビジネスだ」。今年7月、千葉ニュータウンを走る路線バス「生活バスちばにう」(以下「ちばにう」)の新ルート開業を祝う出発式で、瀧田敏幸千葉県議はこのように述べ、「ちばにう」をたたえた。 「ちばにう」は、北総鉄道北総線に並行する新鎌ヶ谷駅―千葉ニュータウン中央駅間などを運行する路線バスである。現在は両駅間を結ぶ2つのルートと千葉ニュータウン中央駅を拠点とする循環線の計3路線があり、両駅間をノンストップで結ぶ直行便の所要時間は25分、運賃は300円である。一方、北総線は同区間を普通列車で11分、アクセス特急(特急料金不要)6分で結び、運賃は570円である(いずれも現金運賃。以下同じ