駅前の飲食店街を抜けて、10分歩く。大通りから1本入った東京・練馬の住宅街に、その焼き鳥店はある。のれんもなく、電話番号も非公開。テーブル二つとカウンター席だけの店を店主が1人で切り盛りしている。創業25年。15人ほどで、いっぱいになる店は、常連さんが中心だった。 「空いていますか」。一昨年辺りから突然、新規の客が増えた。なぜか頼まれる料理もメニューにないものばかり。そうだ、あの客に出した料理だ。 「こんな美味(うま)い鳥は、食ったことがありません」。口コミグルメサイト「食べログ」に、こう書くのは投稿名「うどんが主食」さん。本音の投稿を続けるため、本名も、顔も非公開。これまでに30都道府県1200軒以上の飲食店について書き込み、ページを見た人は179万人にのぼる。 身長173センチ、体重73キロ。東京都内に住む52歳の男性はハンチング帽がよく似合う。妻と2人暮らしで、社員数人のビルメンテナ
「サインを出していたのに助けてやれなかった」。関西学院大4年だった平成21年7月に就活自殺した青木佑介さん=当時(21)=の父、昭さん(68)は、息子を救えなかった自分を今も責め続ける。 佑介さんが就活を始めたのは大学3年の冬。メーカーや銀行、ゲーム会社など50社以上の採用試験を受けた。しかし、リーマン・ショック(20年9月)直後で雇用環境は厳しく、21年5月下旬まで内定はゼロ。佑介さんは次第に「苦しい」「卒業しても希望がない」と落ち込むようになった。 5月下旬から6月上旬にかけて大手家具会社や地方銀行など3社から立て続けに内定を得た。迷いながら家具会社への就職を決めたが、7月に入って持病の腰痛が再発。重い家具を運ぶ店舗勤務ができるか不安になり、就活を再開した。他の2社に、辞退を申し出た後のことだった。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く