自民党の河井案里参院議員(46)=広島選挙区=が初当選した2019年の参院選を巡る選挙違反事件で、夫の克行前法相(57)=自民・衆院広島3区=が票の取りまとめを依頼する目的で地元議員らに現金を渡した疑いがあるとして、検察当局が公職選挙法違反(買収)容疑での立件に向けた最終協議を進めている。関係者が明らかにした。新型コロナウイルスの感染が広がっている状況を考慮し、立件の時期については慎重に判断するとみられる。 地元議員らによると、案里氏が党公認を得た19年3月以降、克行氏は複数の広島県議や首長らに現金を渡したという。翌4月に広島県議選などがあり、「陣中見舞い」や「当選祝い」だったとの指摘もある。だが、参院選を控えた時期でもあり、検察当局は一部について、案里氏の票の取りまとめを依頼する趣旨だった疑いがあるとみている。