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ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (32)

  • 松下政経塾はもういらない 日本を混迷に導いた壮大な「幻想」と小粒政治家たち | JBpress (ジェイビープレス)

    政治家になるための塾」が大流行している。橋下徹・大阪市長による「維新政治塾」をはじめ、河村たかし・名古屋市長の「河村たかし政治塾」、大村秀章・愛知県知事の「東海大志塾」などが続々と設立されている。 これらの塾には“元祖”と呼べる存在がある。松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助が1979年に設立した「松下政経塾」である。 民主党の国会議員28人が政経塾出身 政経塾は今や政界きってのブランドだ。同塾出身の国会議員は、現職首相の野田佳彦(松下政経塾1期)を筆頭に38人にも上る。加えて県知事1人を含め10人の地方自治体首長、29人の地方議員も誕生している。 とりわけ政権与党の民主党とは縁が深く、政経塾出身の国会議員も28人が同党に所属する。しかも彼らは揃って若い。54歳の野田の世代が最も上で、30~40代の現職議員も数多い。前原誠司(8期)元外相、玄葉光一郎(8期)外相、樽床伸二(3期)

    松下政経塾はもういらない 日本を混迷に導いた壮大な「幻想」と小粒政治家たち | JBpress (ジェイビープレス)
  • 原発、消費者金融、パチンコ・・・依存者を食い物にしてきた日本の「グル」の構造 | JBpress (ジェイビープレス)

    「グル」という言葉がある。「みんなでグルになって弱いものをいじめる」といったように使われるあの“グル”である。手元の辞書によれば「悪いことをする仲間。悪だくみの相棒、一味」とある。 原子力発電所をめぐる問題をはじめ、近年のいくつかの社会問題を考えるとき、私にはこの“グル”という言葉がしばしば浮かんでくる。 いくつかの重要な問題が根的に解決できない大きな理由として、企業や官僚、政治家、そしてマスコミなどが利害を共有しているという事実がある。この点を私は言葉は悪いが、グルだと思うのである。 このグルであることが罪深いのは、1つには言うまでもなく彼らは、社会をリードし、あるときは批判していく重要な役割を担う組織や人間だからだ。もう1つは、彼らは社会的な地位があり経済的にも安定している、いわば社会的強者だということにある。 そして、グルの構造が、結果として社会的弱者を、これも言葉はきついが、

    原発、消費者金融、パチンコ・・・依存者を食い物にしてきた日本の「グル」の構造 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 世界の若者が反抗的な気分な理由  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2011年2月19/20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) チュニジアやエジプトでは、若者が高齢の支配者たちに反旗を翻している。英国では、若者が大学授業料の引き上げに反発し、抗議行動を起こしている。彼らに共通するものは一体何だろうか? 彼らは、影響の出方こそ違うが実は同じ現象に苦しめられている。英国の高等教育担当大臣であるデビッド・ウィレッツ氏が昨年出版した著作で「ピンチ」と形容した状況だ。 若者の数は多すぎても少なすぎても問題 世界には、若者の数が多すぎることが問題になっている国もあれば、逆に少なすぎることが苦難をもたらしている国もある。 しかし、若者の方が高齢者よりも多い国では、選挙を通じて自分たちの運命を少しましなものにするという期待を若者が抱けるのに対し、高齢者の数の方が若者よりも多い国では、高齢者が選挙を通じて自分たちに有利な状況をつくり出すことができる。 いずれの場合も世の

  • 未知の領域に踏み込む日本~The Economist 日本特集(1/10)~  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年11月20日号) 日歴史上存在したどの国よりも速いペースで高齢化しており、経済と社会に多大な影響を与えている。では、なぜ日は適応するための手をほとんど打っていないのか――。 (英エコノミスト誌、ヘンリー・トリックス東京支局長) 日の未来を垣間見たければ、夕張市を訪問するのがいいだろう。かつては炭鉱都市として栄え、4年前に360億円の負債を抱えて盛大に破綻した北海道の街だ。 夕張は静かな場所で、鉄道路線の終着駅がある谷に位置している。炭鉱が稼働していた40年前、夕張市には12万人が暮らしていた。しかし炭鉱が閉山してから長い年月が経過し、現在は1万1000人が残るのみ。その半数近くが65歳以上である。 市役所はまるで遺体安置所のようで、照明はほとんど灯っていない。過去4年間で市役所の職員は半減し、給料は3分の1削減され、今では職員が自ら床のモップ掛けをしな

  • 欧州人が資本主義を手に入れた瞬間 キリスト教徒の繁栄はドイツの山奥から始まった | JBpress (ジェイビープレス)

    中世のドイツ中東部、ザクセンのエルツ山脈で偶然発見された銀山、精製の過程で「ひび割れ」を起こす「いたずら小僧」として分離された「不純物」妖精コーボルトこと「青さび」酸化コバルトは、先進イスラム地域ではステンドグラスの着色料などに使われたが、ドイツでは長らく利用されることがなく産業廃棄物として捨て置かれていた。 これに目をつけたオランダ人が廃物回収でコバルトをアムステルダムに持ち出し、精製して東洋向けの商品にしたところ、中国産天然コバルト「呉須」の市場を席捲、大きな売り上げを出した経緯まで前回お話しした。 一方でコロンブスの発見以降、開発が進んでいた新大陸ではメキシコ銀山が発見され、ドイツの銀価格は急速に下落していく。銀は安くなる一方だったがコバルトは値崩れしない。 ザクセンとしてはこれをただ指をくわえて見ている手はないだろう。そこで新たな経済政策の手が打たれることになった。 「金貸しユダヤ

    欧州人が資本主義を手に入れた瞬間 キリスト教徒の繁栄はドイツの山奥から始まった | JBpress (ジェイビープレス)
  • 景気刺激策にサヨナラを言う危険性 高橋是清に学ぶべき教訓 JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年9月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 一体誰が、米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長や、それを言えば、欧州中央銀行(ECB)のジャン・クロード・トリシェ総裁の立場に立ちたいと思うだろうか。 彼らは途方もないジレンマに陥っている。景気の二番底懸念が膨らむ中、追加の景気刺激策を求める圧力が高まっているが、西側の経済が支援中毒になればなるほど、出口戦略を実施するのが難しくなるのである。 市場が不安を感じているように見えるのも無理はない。この難題を解決するのは、極めて難しいように思えるからだ。 1930年代の日の経験 政策論議が激しさを増している今、投資家は1911年から1913年まで日銀総裁を務めた高橋是清について考えてみるのもいいかもしれない。1920年代と1930年代に大蔵大臣と首相も務めた人物である。 日以外で、この名前を知っている西側の投資家はほとんどい

  • 日本に憧れる欧州唯一の仏教国、カルムイク 離散と集合を繰り返した民族、400年の歴史とは

    カスピ海西岸にはカルムイク共和国と呼ばれるロシア連邦構成共和国がある。その名称をいただく民族カルムイク人は2002年の国勢調査では人口約17万4000人、モンゴル系の言語を話し、仏教を信仰する人々である。顔も日人と変わらない。 2009年9月、ロシアとのコンタクトを持って400年目を迎え、周辺地域から多くの客人を迎えた盛大な記念祭が催され、記念の国際学術会議も開催された。 今回はこのカルムイクの歴史と現在をお話ししたいと思う。 移住と離散を繰り返した歴史

    日本に憧れる欧州唯一の仏教国、カルムイク 離散と集合を繰り返した民族、400年の歴史とは
  • 続・民主党よ、お前は何者か 日米同盟破壊から日本破壊へ | JBpress (ジェイビープレス)

    外交上、とんでもないことが連続で起きている 「鳩山民主党政権とは、何者か。それは恐らく、空想的平和主義の傾向を持つ左派・リベラル思想の持ち主が政権の中枢を陣取り、それを真正左翼の社民党が政権内で左へ左へ傾かせる性格を持った政権だと言えよう」 「彼らが口にする『対等な日米関係』とは、左派・リベラル思想の見地から戦後日の歩みを塗り替えることを意味しているのであり、だからこそ、日米関係がかつてないほどの危機に瀕しているのだ。私たちは、とんでもない政権を誕生させてしまったことになる」 我々が今、目の前で見せつけられている出来事は、まさに「とんでもない」ことの連続である。それは日の将来にどんなマイナスのインパクトを与えるだろうか。今日と明日の2回に分けて検証してみる。 まず普天間問題である。 米海兵隊普天間飛行場の移設問題について、鳩山政権が年内決着を見送ったことは周知の通りだ。米国務省のトナー

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  • オバマが胡に語るべきだった厳しい真実  JBpress(日本ビジネスプレス)

    米国のバラク・オバマ大統領は17日、中国の胡錦濤国家主席と会談した。議題は世界経済から気候変動、核兵器の拡散防止など盛りだくさんだった。長期的には気候変動と核不拡散が最も重要な問題だが、最も切迫しているのは最初に挙げた世界経済の問題だ。 もし世界経済を健全な回復に導くことができなければ、協力的な関係を構築したいという望みは、はかない夢に終わってしまうだろう。しかし、世界経済の回復は決して確実ではない。むしろ、健全な回復を困難にする事態さえ一部には見受けられる。特に問題なのは、中国が人民元のレートをドルとともに下落させる方針でいることだ。 従って、今回の訪中はオバマ大統領にとって、中国に厳しい真実を告げるチャンスだった。筆者は、大統領がホワイトハウスのスタッフから念入りな説明を受けた後に、以下のような話をしていてくれたらよいのだが、と思っている。 中国の懸念も理解できるが・・・ 「これは日

  • 巨大ショッピングセンターの落日 このままではかつてのボーリング場の二の舞いか | JBpress (ジェイビープレス)

    今年5月のコラムで、郊外地に巨大なモールを展開する流通大手のSC(ショッピングセンター)のビジネスモデルが客足の落ち込みとともに、岐路に差しかかっていると指摘した。 その後、流通大手各社は矢継ぎ早に施策を打ち出したが、目立った効果は表れていない。 今回は、筆者自身が目にした事象に触れながら、流通大手の現状と先行きをナナメの視線で分析してみた。 シンパのアナリストも投資判断引き下げ 今年5月の原稿では、「ブルーチップ」と呼ばれる優良株に投資する海外機関投資家の間で、SC事業の不振を理由に、イオンやセブン&アイ・ホールディングスの株を手放す動きがあると触れた。 その後、大手各社は品メーカーなどと共同で日用品の全国展開商品(ナショナルブランド)の一斉値下げで客足の確保に躍起となった。だが、「足元の四半期業績を見る限り、効果は限定的だった」(外資系運用会社)と捉える機関投資家が大半だった。 大

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  • 無垢な時代を懐かしむ日本  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年3月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 世界中の国が破滅的な経済状況を検証し、再び同じことが起きるのを防ぐために何ができるか思案している。危機がすべて終わった時、どうすれば市場資主義の地獄の番人を解き放つことなく、その創造の天使を羽ばたかせることができるか、と。 だが日では、人々はもっと昔の話に興味があるようだ。 筆者が今週東京を訪問した際、日は経済危機にどう対処すべきか尋ねると、取材相手がまるで忍者のような素早さで、明治以前の日の話を始めることが一度ならずあった。 19世紀半ばに米国の軍艦が日に開国を迫る以前の時代は、大抵、日が世界で生活の糧を得るという卑しい仕事に取り組まなくてもよかった無邪気な牧歌的時代として引き合いに出された。 「明治以前の日は、平和で、秩序正しく、毒されていなかった」 「ミスター円」として記憶に刻まれている元財務次官の榊原

  • なし崩しでゼロ金利復活も 日銀「市場機能論」の脆弱性 | JBpress (ジェイビープレス)

    景気悪化が深刻化する中、日銀は「ゼロ金利再導入」を断固拒否する構えを崩していない。その根拠が「金利がゼロになると市場機能が阻害される」(白川方明総裁)という市場機能論。金融実務に精通する日銀らしい主張だが、マクロ的観点からは論理構成に脆弱な面がある。また、あまりに専門的過ぎて一般の理解を得るのも難しい。分かりやすい骨太のメッセージを発信できなければ、現行の金利水準を防衛したくても、なし崩し的にゼロ金利へ逆戻りする敗北を喫しかねない。 11月25日、日銀店に短期金融市場の関係者が集まった。金融調節(オペレーション)の取引先である金融機関の担当者が、日銀幹部と懇談するのが目的だ。 懇談の目玉は、白川総裁による講演「短期金融市場の機能度と中央銀行の金融調節」。ゼロ金利(あるいは金利ゼロになる量的緩和)が市場機能をいかに阻害するか、詳細な説明を交えて強い口調で訴えた。参加者が「日銀のゼロ金利拒否

    なし崩しでゼロ金利復活も 日銀「市場機能論」の脆弱性 | JBpress (ジェイビープレス)