安倍晋三首相と橋下徹大阪市長(維新の党最高顧問)は、今も蜜月状態にある。首相は橋下氏の最重要課題である大阪都構想に理解を示し、橋下氏は首相の悲願である憲法改正への協力を明言する。さらに橋下氏は、首相の成長戦略のひとつと位置付けて実現を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)の大阪への誘致を狙っている。これらが首相と橋下氏をつなぐ“絆”となっているといえそうだ。 橋下氏は15日、大阪府八尾市内で行われた都構想に関する維新の演説会で、「反維新」の立場を鮮明にしている田中誠太・同市長をこき下ろした。自身と意見が異なる相手を徹底的に攻め立てる橋下氏の真骨頂といえるが、都構想実現に自信を深めているのは間違いない。 都構想については、いったんは頓挫しかけたが息を吹き返した状態といえる。 昨年夏、維新が事実上単独でまとめた都構想案について、議会の承認が得られず、住民投票ができない状態に陥った。橋下