本広克行監督の『幕が上がる』を観てきました。で、いきなり結論ですが、これは青春映画の、堂々の秀作です。 個人的にラッキーだったのは、平田オリザさんの原作小説は読んでいましたが、映画に関しては何の予備知識も先入観もなく、しかも「ももいろクローバーZ」についてもそれほど詳しくないままに観たことです。 確かにアイドルグループが主演の映画ですが、既成概念としての“アイドル映画”の範疇に、いい意味で納まりきらない出来の良さ(レベルの高さ)がありました。 原作は3年前に出版されたものですが、当然ながら小説そのままの映画化ではありません。 喜安浩平さんの脚本は、静岡に舞台を移しただけでなく、「ももクロ」のメンバーに合わせる形で、登場人物のキャラクター設定などを巧みに変えてあります。それだけに、ヘンに浮いたセリフもなく、等身大の彼女たちと、物語の中の演劇少女たちが、見事にシンクロしていました。 欲を言えば
「朝から晩まですごく元気で、みんな個性的でチャーミングでした」とももいろクローバーZの印象を語り、公開中の『幕が上がる』(平田オリザ原作、本広克行監督作)について、「どの世代でも青春を感じられるキラキラした映画だと思います」とほほ笑む黒木華さん。 ももクロのメンバーが高校演劇部員に扮する学校に新たに赴任し、演劇部の副顧問になる“元学生演劇の女王”、吉岡先生をとぉ~っても魅力的に演じている彼女に単独インタビューしました! 黒木さんといえば、『小さいおうち』(山田洋次監督/2014年)でベルリン国際映画祭最優秀女優賞に輝くなど、これまでにさまざまなキャラクターを見事に演じ、まだ24歳ながら、演技派として知られていますよね。 なかでも『幕が上がる』での吉岡先生は、同性に支持されるだろう役。物語のメインは高校演劇部員たちが、全国大会を目指す様を描く青春映画ですが、実は同時に、吉岡先生の人生の一片も
監督:本広克行 脚本:喜安浩平 原作:平田オリザ 本広克行監督の新作である。 そして、主演はももいろクローバーZ。ポスターにはそう書いてある。 つまりこの映画は「アイドル」が主演ですよ、という明確な意思表示が為されている。 個人的にアイドルにずっぽり嵌まった経験がないから、アイドルについて語れる要素が私にはない。ももクロについても、彼女たちの唄は個人的に聞いたり買ったりはしているけど、積極的に彼女たちのライブを観に行くこともないし、テレビやラジオなんかでなんとなく二次情報を得る方が多い。 アイドルとは。 うすぼんやりしたアイドル観しかない私が考えるアイドルとは、自分の実像とは違う「虚像」の物語に寄り添うことなのではないか、という事なのだろうと思う。実像と虚像の狭間で、全力で「虚像」の自分を「実像」として体現し、そしてその「虚像」に自身を重ね合わせることで生み出される「物語」に自らの青春を捧
地方都市の県立富士ケ丘高等学校2年生の高橋さおり(百田夏菜子)は、部長を務める演劇部最後の1年を迎えようとしていた。それぞれに個性豊かな部員たちと共に年に1度の大会、地区大会突破を目標に稽古に励む中、元学生演劇の女王だという吉岡先生(黒木華)が赴任してくる。吉岡の指導の下、全国大会出場を目指し彼女たちの演劇に打ちこむ日々が始まる。 参考リンク:映画『幕が上がる』公式サイト 2015年6作目。 火曜日のレイトショーを観賞。 観客は僕も含めて6人、そのうち、女性はひとり(カップルの片割れ)。 この映画、映画館で予告を観ていたときには「映画館では観ないであろう映画リスト」に入れていました。 ああ、「ももクロ」の映画を撮りたい人がいて、ちょうどいい具合に女の子5人くらいが主人公の高校演劇の小説があって、「ファン目当ての商売」として作ったんだろうな、と思っていたから。 でも、先日読んだ原作小説が面白
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く