(CNN) イタリアで17年近く昏睡状態にある女性が裁判で争った末に安楽死を認められ、栄養補給チューブを外してもらうために3日、北部ウディネの民間医院に転院した。 この女性、エルアナ・エングラロさんは20歳だった1992年、自動車事故で脳に回復不可能な損傷を負って昏睡状態に陥り、父のベッピーノさんが娘の尊厳死を求めて裁判を起こしていた。 ベッピーノさんによると、エルアナさんは交通事故に遭う以前、意識不明になった友人を見舞い、もし自分に同じことが起きたらこんな状態で生かされたくないと話していたという。 イタリアでは法律で安楽死が禁じられているが、家族が治療を拒否する権利は認められている。ベッピーノさんはこれを根拠に、治療を拒否することによる安楽死は認められるべきだと主張していた。 長年にわたる争いの末にイタリアの最高裁は昨年11月、下級審の判断を支持し、治療打ち切りを認める判決を言い